上越市は、同市本町3にある昭和初期の洋風建築、旧第四銀行高田支店を文化振興課の事務所として本格的に活用を始めた。天井に模様がある吹き抜けのホールなどを備えたおしゃれなオフィスで、臨時のイベント会場などとして活用されるほか、誰でも自由に見学できる。
建物は1931年建設の上越市内で2番目に古い鉄筋コンクリート造りの洋風建築だ(ちなみに市内最古の鉄筋コンクリート造りの洋風建築は大町2の東北電力上越営業所で1928年の建設)。地下1階、地上3階建てで、延べ床面積は1940平方m。
このうち1965年に増築された1階西側の一部134平方mを改修し、2011年10月8日から市文化振興課の事務所として活用を始めた。
建物は2009年7月に第四銀行から市に寄贈され、市は検討委を設けて保存・活用策を探ってきた。耐震診断の結果、建物の用途をこれまでの銀行の「事務所」から、不特定多数の人が使う「集会施設」に変更した場合、建築基準法や消防法などの基準を満たすには4億5000万円の改修費用がかかることが判明した。
用途変更に多額の費用がかかることから、事務所という用途のまま耐震補強を行うこととして、本年度当初予算に5691万円を計上し改修工事を実施してきた。
集会施設ではないため、常時不特定多数の人の利用はできない。従って、他の市の施設のように貸し館などはできない。臨時的なイベントなどでの活用は可能だ。8~10日に開かれた「城下町高田花ロード」のイベントでも活用された。
トイレや会議室の改修工事は11月いっぱいで終わる予定で、完了すれば、2階も見学できるようになる。