SAKEまつり 過去最多の7万3000人に

上越市の本町3~5丁目商店街を会場に2010年10月23、24の両日、開催された「越後・謙信SAKEまつり」の来場者数が、上越市のまとめで過去最多の7万3000人だったことが分かった。これまで最高だった昨年に比べ1万8000人上回った。

過去最高のにぎわいをみせたSAKEまつり(23日午後7時ごろ)
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来場者数の内訳は初日が4万8000人(前年比1万6000人増)、2日目は2万5000人(同2000人増)だった。期間中、JR直江津、高田、新井、柿崎の各駅で行われたSL越後・謙信SAKEまつり号歓迎イベントには延べ2万400人が訪れた。

5回目となった今回、来場者が増えた要因として市は、次の点を挙げた。

  • 初日の開始時間を例年より5時間早めて午前10時~午後8時としたこと
  • SL越後・謙信SAKEまつり号が運行されJRや旅行代理店でツアーが組まれたこと
  • 出店数が約80店と昨年に比べ30店ほど増えたこと
  • 各種媒体を利用し、周知が図れたこと
  • 5回目を迎え、上越市の秋の祭りとして定着し、リピーターが増加した

上越市には、高田城百万人観桜会、はすまつり、海水浴、謙信公祭、レルヒ祭など、多くの人が集まるイベントがあるが、SAKEまつりも完全にその一角に食い込んだ。ピーク時のにぎわいは、「昔の報恩講(おたや)のようだ」という年配者がいた。

今年、特に目立ったのはバスのツアー客が多かったことだ。酒だけでなく、おにぎりなどのうまさに驚愕し、土産をたくさん買い込んでいた。ツアー客にしてみれば、酒、米、特産品が一度に味わえ買えるわけで、満足度は高い。

SAKEまつりが毎年来場者を伸ばしているのは理由がある。人間の胃袋は限りがあるので、B級グルメにしろ、ラーメンまつりにしろ、そんなに食べられるものではない。滞留時間もそんなに長くならない。

SAKEまつりは酒好きならば何時間でも楽しめる。初日に午前10時から午後8時まで、ずっと会場で飲んでいた人もいたぐらいだ。その間、つまみなどを食べるわけで、一人当たり落とす金額は大きい。

当初は酒の飲み放題というイメージが強く、酔っ払いが目立って雰囲気が悪かったが、「試飲」という形にして様子が変わった。子供を含む家族連れが多くなったのは、そのためか。さらに、まつりのキャラクターデザインに上越市の漫画家、牛木義隆さんを起用したことも、若い人を呼ぶことにつながったかもしれない。

今後の課題だが、これ以上店や来場者が増えるなら、会場の拡大も必要になる。また、今年は天候に恵まれたが、雨天の場合の会場確保も必要だろう。