中部電力の上越火力発電所(上越市八千浦)から長野県長野市の新北信変電所を結ぶ送電線が完成し2011年6月8日、通電が始まった。
長さ62.7km、鉄塔124基の27万5000ボルトの送電線が完成した。(図)
送電線は上越火力発電所で発電した電力を長野県などの中部電力管内に送るものだが、稼働までは中部電力側から上越火力発電所の事務所や工事現場などに電力が送られる。これまで上越火力発電所の建設事務所などでは東北電力から50ヘルツの電力を購入していたが、通電により中部電力の60ヘルツの電力を使うことになる。
LNG(液化天然ガス)で発電する上越火力発電所は1号系列(出力119万キロワット)が2012年7月の運転開始の予定。2011年10月にはLNG船の初入港が予定されており、その後に試験運転が始まる見通しだ。
上越火力発電所は中部電力にとって初めての供給エリア外の大規模電源。中部電力の発電所は太平洋側に偏在しており、日本海側に設置することで電力系統のさらなる安定化を図る。