上越市の人的ミス 映画見られず300人解散

上越市頸城区の公民館施設「ユートピアくびき希望館」で民間の団体が映画の上映会を主催したところ、同施設を管理する市側のミスで映写機器が動かず、集まった約300人が映画を見ないまま解散させられていたことが分かった。市側は担当者が機器のチェックなどを怠った人為的なミスと陳謝しているが、主催した団体では損害賠償請求も視野に対応を検討している。

会場の「ユートピアくびき希望館」
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連合上越の主催で2010年8月28日午後3時から映画「ラストゲーム 最後の早慶戦」を鑑賞する予定だった。土曜の午後で、市内のほか、妙高市、糸魚川市の組合員やその家族ら300人近くが集まっていた。

連合が会場使用を予約したのは本番の数カ月前で、事前の打ち合わせも実施済み。当日、連合の担当者が上映の1時間前に、市の担当者とともにDVDの映画がプロジェクターを使ってスクリーンに映し出されるかチェックした。機器の不調などで映らず、結局開演15分前に上映を断念し、解散を決めた。ただ、市によると、この施設には情報ライブラリー(図書館)があり、代替できるプロジェクターもあった。さらに近くには取引のある電器店もあり対応してもらえる可能性もあったという。しかし、この職員は何らの対応も取らなかったという。

頸城区総合事務所の風間博所長は「事前の機器の動作確認を怠るなど初歩的な人為的ミスだった。あってはならないことで本当に申し訳ない」としている。

連合上越では、上映会で使う予定だった映画の著作権料などの損害について、市からの報告を待って幹事会を開き、対応を決めるという。