光を透過して輝く美しいはねを持ち、鳥のように移動(渡り)をする蝶として知られるアサギマダラが妙高市の笹ケ峰高原で、ヒヨドリバナの蜜を吸いに集まっている。
同高原では、多いときは何十匹ものアサギマダラが群がってふわふわと華麗に飛翔する壮観な様子を見ることができるが、笹ケ峰ビジターセンターによると、今年は例年より数がずいぶん少ないという。
アゲハチョウのようだが、はねはステンドグラスのように透き通っており、太陽の光が透過するときらきらと美しく輝く。
特に珍しい蝶ではないが、見られる場所が限られるので、一般の人が目にすることは少ない。上越地方では笹ケ峰高原以外では、あまり見られない。
幼虫のとき、毒性の強いアルカロイドを含むガガイモ科の植物(イケマなど)を食べ、成虫になってからも蜜にアルカロイドを含むヒヨドリバナやフジバカマを吸蜜するため、鳥が襲うことは少ない。鮮やかな色は毒を持っていることを知らせる警戒色のようだ。人が近づいても逃げることなく、悠々と蜜を吸っているのも、襲われることが少ないためだろうか。
アサギマダラは渡りをする蝶として知られ、1年のうちに日本の本土と南西諸島、台湾の間を往復することが知られている。ただし、北上する蝶と南化する蝶は世代交代しているという。
「アサギネット」というサイトでは、アサギマダラの移動調査を行っている。
http://www2h.biglobe.ne.jp/~pen/asagi-news-index.htm
アサギマダラが見られる場所は、笹ケ峰ビジターセンター周辺、オートキャンプ場周辺。