熱中症で救急搬送急増 昨年の3倍超え

猛暑の影響で熱中症による救急搬送件数が急増している。上越消防本部によると、2010年6月1日から8月9日までに熱中症で救急搬送された人は72人と、前年(6~9月)20人の3倍以上で、過去5年でももっとも多い。徒歩で買い物をする高齢者の多い上越市の本町商店街では、熱中症対策として塩飴の看板を掲げている店もあり、今月に入り売り切れが出るほどだという。

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72人のうち、3分の2が屋内で熱中症にかかっている。65歳以上が32人で比較的高齢の患者が多い。7月下旬には70代女性が熱中症による多臓器不全で死亡している。また暑さが本格化してきた7月20日以降に搬送された人が54人と大半を占めている。

上越市高田では7月15日から27日連続で最高気温が30度を超える真夏日が続いており、8月4~6日と8月9、10日の5日間は35度を超える猛暑日となっている。

上越市本町5のEぶんぐクリックでは、店頭に「暑さに負けるな! 塩あめで熱中症対策」という看板を立てて、塩あめなど熱中症対策グッズを販売している。「塩あめは暑さが厳しくなってから良く売れています。特に本町通りは徒歩のお年寄りのお客様が多いので、梅味の塩あめが人気ですぐに売り切れてしまいます」と同店。同店では塩あめのほか、ミニ扇風機や水を含ませて首の回りに巻いて体温を下げる「涼涼タイ」などの熱中症対策グッズも用意しており、いずれもよく売れているという。

気象庁によると猛暑は当分の間続く。消防本部などではこまめな水分補給やエアコンなどでの室温調整など熱中症への注意と対策を呼びかけている。え