青空を共通モチーフに世界平和への思いを表現する「Blue Sky Project(ブルー・スカイ・プロジェクト)国際美術展」(同展実行委員会主催)が2010年7月31日、上越市立高田図書館内の市民ギャラリーで開幕した。初めて開催した2006年のときに5回の開催を目標としていたため今回が最終回。入場無料。会期は8月8日まで。今回を含めたこれまで5回の作品はインターネット上にも展示されており、今後はネット上で開催するという。
今回を含む過去5回の作品は「Picasa Web Albums - Blue Sky 2010」で見ることができる。
今回の出店者数は過去最多。地元作家をはじめ国内から111人、海外から66人が出展している。絵画、写真、立体アートなどが並ぶ。来場者に折り鶴を作ってもらう、オノ・ヨーコさんとのコラボレーション企画も実施。
この美術展は上越市内の現代美術家、堀川紀夫さんの呼び掛けで2006年から始まった。堀川さんは、ニューヨーク在住の美術史家、富井玲子さんが公開した2001年9月11日の同時多発テロの写真を見て、テロ事件当日が青空であったことに気付き、「広島、長崎に原爆が投下された日も青空だった。美しい青空を戦争、原子爆弾、テロ、大量殺戮など破壊や収奪の背景にしてはならない」との思いでブルー・スカイ・プロジェクトを構想した。出展者はこれまで5回で合計約600人にのぼる。
堀川さんとともに企画している作家、前山忠さんは、開会セレモニーで「最初は手探りだったが、ブルー・スカイというたった一つのキーワードで、外国の作家とも出会うことができた。これが終わりではなく、次へのあいさつとしたい」とあいさつした。
上越市の後、8月20~29日には見附市学校町の今井美術館に会場を移して開催する。