YouTubeで知られる桜井南相馬市長が上越へ

東日本大震災や原発事故で被災した窮状をYouTubeの動画を使って訴え、米国タイム誌から、2011年版の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた福島県南相馬市の桜井勝延市長が2011年5月26日、多くの南相馬市民が避難生活している上越市を訪れ、村山秀幸上越市長と会談したほか、頸城区のユートピアくびき希望館の避難所で郷土の現状などを説明した。

村山上越市長と会談する南相馬市の桜井市長(左)
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南相馬市では、市民約7万人のうち、原発事故で2万数千人が市を離れ、避難生活を送っている。新潟県内には約3300人が避難しており、上越市内には26日現在、211人が同市の施設などで生活をしている。

桜井市長は村山市長との会談で「市民を受け入れていただき御礼を申し上げる」と感謝の言葉を述べ、放射線量や仮設住宅の状況などを説明。また、原発の状況を伝える東電の発表について「いい加減」と話し、政府については「対応が遅い」と批判した。

=両市長の会談の模様 動画1分18秒=

上越市に訪れた南相馬市の桜井市長
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その後、桜井市長は希望館で避難者約100人を前に現状を説明した。南相馬市の放射線量やライフラインの現状、東電からの補償などについて伝えた。

市民からは「線量が低いというがまだ安心できない」「生活基盤がなくなり東電の一時払いでは不十分」「学校の再開はいつなのか」などと次々と質問が飛び出した。状況説明は30分の予定だったが、1時間20分に及んだ。

桜井市長は先週から県内入りしており、この日は妙高、糸魚川市も訪れた。