雪が足りない!金谷山へ600トン雪運び作戦

雪運び作戦が行われた上越市の金谷山
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日本スキー発祥100年にあたる2011年1月12日の「スキーの日」に上越市の金谷山で行われる「レルヒ少佐顕彰会」に向け、不足している雪を大型トラックで会場に運び込み、斜面に雪を撒く作業が10日行われた。節目のイベントだけに天だけに頼っていられず、上越市は機械力を使った前代未聞の物量作戦に踏み切った。

1月12日はオーストリア・ハンガリー帝国の軍人レルヒ少佐が日本で初めてスキー指導を行った日。スキー発祥の地である上越市では毎年この日に、金谷山のレルヒ少佐像周辺でレルヒ少佐の顕彰会が開かれている。今年はスキー発祥100周年で、レルヒ像への献花や「日本スキー発祥の火」採火、レルヒ少佐が伝えた「1本杖スキー」の披露など、節目を記念する催しが多数行われる。

雪の運びこみは、1本杖スキーの滑走が行われるレルヒ少佐像付近で行われた。顕彰会主催団体の事務局である市によると、滑走するには圧雪の状態で30センチが必要だが、8日に積もった雪が9日の雨で解けてしまい滑走できなくなる恐れが出てきたことから実施した。

妙高市関山から運んで来た雪をブルドーザーで運んだ
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作業は午前8時30分ころ開始。妙高市の関山地区の雪を10トントラックで運びこみ、除雪用ロータリー車で滑走コースに飛散、ブルドーザーで踏み固めた。10日中に10トントラック60台分の雪を搬入した。

ロータリー車を使ってコースに雪を撒いた
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市体育課の岡田和男課長は「二度とない100年の節目を万全の体制で迎えたい」と意気込みを語った。