雪の上で下帯一丁 糸魚川市で氷点下の寒中禊

糸魚川市筒石の水嶋磯部(みずしまいそべ)神社で2011年1月11日、初の寒中禊(みそぎ)が行われた。地元の青年漁師11人が雪が降りしきる氷点下1度の厳寒の中、下帯一丁になり、海水で身を清めて今年一年の「大漁」「海上安全」「家内安全」などを祈願した。見ているだけで凍えそうな行事を動画で紹介する。

糸魚川市筒石の水嶋礒部神社で行われた寒中禊
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=動画・4分51秒=

同神社は筒石漁港の東の高台にあり、上杉謙信公が能登の七尾城を攻めるにあたって祈願したという伝承が残っている。毎年1月11日は、筒石地域で古くから行われている漁師の祭り「船玉祭」で、漁業関係者が多数参拝に訪れる。

同神社の二宮幹彦宮司によると、寒中禊は昨年の船玉祭で発案され、今年初めて祭りの前に執り行うことになった。県神社庁の二ノ宮照男(諏訪神社宮司)さんが指導し、正式な作法にのっとって行われた。

当日は雪が降り、禊が始まった午前7時の気温は氷点下1度。参加者と地元宮司らは、下帯一丁になり、和歌などを連唱しながら、「エーイ」の気合で海水を浴びた。

約20分間の禊を終えた参加者は「体自体は寒くないが、足の先の感覚がない」などと話し、ストーブで足先を温めていた。