上越市が大雪災害警戒本部 一斉雪下ろし検討

上越市は2011年1月23日午後、大雪災害警戒対策本部(本部長・稲荷善之副市長)を設置した。今月中旬からまとまった降雪が続き、吉川区では積雪が災害救助法適用基準に迫っている。またここ数日の水を含んだ重い雪で屋根雪の重量も増しており、一斉雪下ろしを実施する方向で検討を進める。

2011年1月23日午後3時から行われた本部会議の初会合
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市のまとめによると、23日午前9時現在で高田の積雪は106cm。吉川区の平均積雪は187cmで県の災害救助条例の適用基準まであと13cm、災害救助法の基準まで17cmに迫っている。

大雪で特に高田地区の市民の関心が集まるのが、道路を封鎖し雁木や屋根の雪を下ろしてトラックで別の場所に運ぶ一斉雪下ろしを実施するか否か。実施の目安となる仲町や南本町など3か所の屋根雪重量は増している。23日午前8時現在で屋根の積雪は88~92cm、重量は1平方m当たり306~328kg。同市の基準である積雪140cm以上または重量420kgには達していないが、稲荷本部長は「今回の雪は重く、高田の市街地は高齢化も進んでおり、安心感という意味からも実施する前提で動きたい」との方針を示した。

道路除雪については、雪が絶え間なく降り、気温の低い状態が続いているため、融雪が進まず、除雪作業と排雪作業が並行して行われている。市によると通行不能路線はないものの、道幅がかなり狭くなっている路線もあり、引き続きフル稼働で除雪と排雪を実施している。

大雪災害警戒対策本部の設置は昨年1月に続いて2年連続。