池の平と妙高温泉の源泉が崩落 温泉止まる

妙高市の池の平温泉と妙高温泉の源泉で土砂崩れが発生したため、2011年5月8日朝以降、温泉の供給が止まっている。旅館やホテルは近隣の温泉へ客を送迎するなど当面の対応を取っているが、復旧の見通しが立たないことから今後の対策に苦慮している。

↓崩落前の南地獄谷(妙高火山研究所の早津賢二氏提供写真)

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 妙高市在住で、妙高火山研究所の早津賢二理学博士は、「今ごろは小さな崩壊が起こりやすい。現場の写真を見たが、今回は源泉が埋まってしまっているので、最近にはない規模ではないか」と話す。

温泉を管理している妙高温泉土地(同市関川)によると、源泉がある南地獄谷は妙高山の中腹、標高2000m前後にある。岩の間から毎分1500リットル湧き出る約71度の源泉を、約7km離れた両温泉まで引いている。「土砂は今までにない量だ。例年になく雪が多いため、除雪に時間がかかり、現場に到達するのは20日から25日ごろになる。それから重機で復旧工事に入るため、まだ見通しが立たない状況」という。

約50軒の旅館やホテルが加盟している池の平温泉観光協会は、「今日(10日)夜に会合を開き、対応を検討する」という。KKR妙高高原白樺荘は「8日の朝から一滴も温泉が来ていない。うちは源泉かけ流しで循環施設がないので影響が大きい。赤倉温泉へお連れして入ってもらっているが、どのくらいで復旧できるかが問題。震災の自粛も落ち着き、徐々に客が戻りつつあったので残念だ」と話す。

日帰り温泉施設「ランドマーク妙高高原」は、温泉を循環させているため当面は営業に支障なく、「対応は被害状況などの説明を受けてから」とする。4軒のペンションが管理している入浴施設「元気村温泉ハウス」では8日以降、外部の立ち寄り入浴を断っている。冬期間に加温する循環施設があるため、今のところペンションの宿泊客は利用できるが、「今後は状況をみて決めたい」と話す。

3軒の旅館が加盟している妙高温泉旅館組合では「どの程度の被害なのか、まだ説明を受けていない」という。露天風呂を持つ香風館では、「かけ流しの露天風呂や内湯は無理なので、当面は循環設備がある貸切風呂を使っていただいている。長引けば、沸かし湯にするしかない」と話している。

また、同市関川にある関川共同浴場(大湯)は源泉をかけ流しにしているため、8日から休業している。同じく源泉かけ流しで人気のある市営の妙高高原ふれあい会館(関川)は、8日からボイラーで沸かした湯に切り替えて営業を継続している。