住宅リフォーム助成申請殺到 初日で前年超え

上越市が本年度の経済対策として住宅の修繕や改築費の一部費用を補助する「市住宅リフォーム促進事業」の一般受け付けが2011年5月9日、始まった。10万円を上限に補助する事業で、昨年度に続いて実施した。市民の関心は高く、初日の申請件数は約700件。初日だけで昨年度の申請総数を上回った。

市住宅リフォーム促進事業は、原則地元の施工業者の受託が条件で1件10万円を上限に工事費の20%を補助する。同事業の補助金予算額は昨年度の2倍となる1億円。受け付け期間は12月28日までだが、申請総額が予算額に達した時点で締め切る。また3月12日の長野県北部を震源とする地震で被災した住宅にも適用され、先行して4月1日から受け付けている。

申請の受け付けは午前8時30分に市役所と13区の総合事務所でスタート。市役所建築住宅課前には、申請者の代理として来た施工業者ら約40人が詰めかけた。

市建築住宅課には多くの人が詰め掛けた(5月9日午前10時ごろ)
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昨年度は初日に行列となったこともあって市は今回、近くの会議室を臨時の待合室にして50席を用意。またカウンターで対応する市職員も前回の約2倍にあたる最大11人に増員した。

この日訪れた市内の施工業者の担当者は「昨年度に続いて申請に訪れた。経済対策としてはありがたい」と話しながらも「申請時の必要書類をそろえる手間がかかるので簡略化してほしい」とこぼしていた。

初日の申請は約700件と昨年度の初日の190件と比べ3.7倍となった。市は「予算の倍増に加え周知期間も十分にとったことが増えた要因だと思う。また中小規模の事業者が営業力をつけてきたことも成果ではないか」と分析している。

昨年度は11月15日に受け付け開始し、3週間後の12月6日に申請総額が5000万円に達し締め切った。申請件数は575件だった。5000万円の補助総額に対し工事総額は4億7400万円と予算の9.5倍の経済効果があった。