2018年2月の平昌冬季五輪を目前に、日本のトップジャンパーが競う「第17回妙高サマージャンプ大会」が2017年9月3日、新潟県妙高市の妙高高原赤倉シャンツェで開かれた。男子成年の部では、地元妙高高原中出身の山川太朗選手(東海大)が2本目に最長不倒の97.5mを飛び初優勝した。女子は伊藤有希選手(土屋ホーム)が2本とも95m以上の大ジャンプで優勝し、昨年優勝の高梨沙羅選手(クラレ)は2位となった。
全日本スキー連盟のA級公認大会で、少年、成年、女子の3部に計150人が出場した。競技開始時は小雨が降り、気温20度という肌寒い天候。それでも、詰めかけた約4000人の観客は防寒具に身を包み、傘を差して観戦していた。
競技の合間には、ワセダクラブのチアリーディングチームによる演技が披露されたほか、競技終了後には出場選手の握手会も行われた。人気の高梨沙羅選手が、本県のキャラクター、レルヒさんにジャンプの飛び方を教える場面もあり、会場は笑いに包まれた。
男子成年の部で一際大きな歓声を浴びたのは、レジェンドこと葛西紀明選手(土屋ホーム)。黄色のユニホーム姿で安定したジャンプを見せ、7位に食い込んだ。昨年優勝した竹内拓選手(北野建設)は4位にとどまった。地元期待の清水礼留飛選手(雪印メグミルク)は31位と奮わなかった。
飛び慣れたジャンプ台で初優勝した山川選手は「足の震えが止まらないほどうれしい。いいジャンプを飛ぼうという強い気持ちで、リラックスして飛べた」と喜びを話した。
女子は予想通り高梨沙羅選手と、伊藤有希選手の争いとなった。1本目は伊藤選手が95mを飛び、90.5mだった高梨選手をリード。2本目は高梨選手が103.5mと、男女を通じての最長不倒距離を記録したが、伊藤選手も102.5mの大ジャンプを見せ、逃げ切った。