新潟県上越地方は2016年12月6日朝、断続的に激しい雷雨に見舞われた。この季節の地の底から響くような雷は上越地方では「雪おろしの雷」などと呼ばれ、雪国に本格的な冬の訪れを告げる風物詩となっている。
発達した低気圧や寒冷前線などの影響により、この日の上越市高田は、午前5〜7時台にかけてみぞれやあられを伴った激しい雷雨となり、雷の音が断続的に轟いた。
この時季の激しい雷を上越地方では、「雪おろし」とか「雪おこし」と呼んでいる。鈴木牧之は「北越雪譜」で、雪の前触れの雷のことを「嶽廻り」「胴鳴り」として紹介している。佐渡では、ブリ漁の到来を告げる「ブリおこし」、ハタハタの産地、秋田では「ハタハタおこし」と呼ばれ、日本海側で広く同様な呼び名がある。