結婚最大の不安は「不仲」より「経済」 上越市が若者・子育て世代アンケート

新潟県上越市はこのほど、若者や子育て世代の結婚観や子育て、仕事に対する市民アンケートの結果を公表した。未婚の男女に「将来の結婚生活の不安」を聞いたところ、全国調査では約6割が「配偶者との不仲」を心配しているが、同市では経済的な不安を訴える意見のほうが約6割で多かった。

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20〜40歳の市民3000人対象

アンケートは今後の人口減少対策の参考とするため、市内在住の20歳以上40歳未満の男女3000人を対象に、4月19日から5月10日にかけて郵送で実施した。809人から回答があり、回答率は27.0%。

回答者のうち、結婚している人は59.8%、未婚は40.1%で、未婚のうち1割が過去に結婚を経験している。世帯構成は子どもと同居の核家族が36.5%と最も多い。

「結婚するつもりない」16%

未婚の男女のうち、「いずれは結婚したい」と答えた人が47.8%で最も高く、次いで「2〜3年以内に結婚したい」が23.5%。また「すぐにでも結婚したい」11.4%よりも、「結婚するつもりはない」と答えた人の方が16.0%で多かった。

結婚最大の不安は「経済」

「将来、結婚生活を送るとしたら不安に思うことはなにか」を複数回答で聞いたところ、「経済的に十分な生活ができるかどうか」が55.6%で最も多く、次いで「配偶者の親族とのつきあい」40.1%、「配偶者や自分の親の介護」が33.3%だった。

将来の結婚生活の不安
不安に思うこと

全国調査「不仲になる」が不安

2014年度に内閣府が行った「結婚・家族形成に関する調査」では、「配偶者と心が通わなくなる・不仲になる」が最も多く57.1%、次いで「経済的に十分な生活ができるかどうか」56.5%、「配偶者の親族とのつきあい」46.6%という結果だった。

市民アンケートでは「配偶者との関係変化」は32.1%で、「出産・子育て」33.0%より下回っている。

出会いのために「特に何もしない」

交際相手との出会うために新たにやりたいことは、「特に何もしない」が31.8%、次いで「友人に紹介を頼む」が28.7%、「合コンやパーティに行く」22.2%と続いた。

出産予定の子は2人割り込む

理想とする子どもの数の平均は2.24人だったが、実際に予定している子どもの数の平均は全体で1.87人で2人を割った。

予定している子どもの数
子ども数

また理想の数の子どもを持つ上での問題は、79.9%の人が「子育てや教育にお金がかかりすぎる」と答えた。その他は「自分の仕事に差し支える」23.6%、「子育ての心理的.肉体的な負担に耐えられない」21.3%など。現在の子育ての不安や悩みは、「出費がかさむ」61.1%、次いで「精神的な疲れが大きい」46.8%、「身体の疲れが大きい」45.5%だった。

子どもの医療関連充実求む

市内の子育て環境の充実のために強化してほしいことは「子ども医療費助成の充実」34.0%、次いで「休日・夜間診療所の充実」32.6%、「小学校入学後の教育費の軽減」が31.1%だった。

アンケート結果は上越市のホームページにも掲載されている。