上越市で「NHKのど自慢」公開生放送 市制施行50周年記念で全国に歌声

NHKの人気長寿番組「NHKのど自慢」の公開生放送が2021年6月6日、新潟県上越市新光町1の上越文化会館大ホールで行われた。NHK新潟放送局開局90周年と上越市市制施行50周年を記念して開かれ、18組が自慢の歌声を競った。

上越文化会館から公開生放送された「NHKのど自慢」
のど自慢①

同番組の同市での公開生放送は2009年以来12年ぶり。新型コロナウイルスの影響で、全国各地から中継放送する同番組の実施も、約1か月半ぶりとなった。同局によると、前日に行われた予選会には、申し込みのあった806組の中から選ばれた、中学生から90代まで約150組が参加した。

本戦は、前日に新潟市で東京五輪の聖火ランナーも務めた本県出身の歌手、小林幸子さんと北山たけしさんをゲストに、観客席を通常の半分以下の約600席に限るなど感染対策を講じて行われた。生放送に先立ち村山秀幸上越市長がステージに立ち、「明るく楽しく元気に上越から全国に歌声を届けてほしい」とあいさつした。

プラカードや拍手で応援する観客
DSC_5294

出場者はアニメの主題歌「勇気100%」を歌った女性2人をトップバッターに、祖父と孫の女性のデュエット、温泉旅館経営の男性、人気アニメ「鬼滅の刃」のコスプレの女性など多彩な面々が登場。フィットネスクラブの女性スタッフ4人は、鮮やかな衣装で松浦亜弥の「Yeah!めっちゃホリディ」を軽やかなダンスとともに披露。歌の後は、高齢者に教えているという体操指導をする一幕もあった。

軽やかなダンスと歌を披露
DSC_5503

合格の鐘に思わず涙ぐむ女性
DSC_5369

ゲストの小林さんは、自分を鼓舞する歌として美空ひばりの「柔」を歌った救急救命士の男性に「ひばりさんとキーが同じですごい」、見事最初に合格の鐘を鳴らした女子高校生には「立ち上がってハグしたいくらい」などと言葉を送った。

司会の小田切千アナウンサーも、久しぶりののど自慢に熱の入ったトークを展開。会場を盛り上げながらも不合格だった男子高校生に「鐘1個。なかなか鳴らないんだよ。すごいこと」と話し、観客の爆笑を誘った。

熱唱するチャンピオンに輝いた川合さん
のど自慢③

この日の合格者は4組。チャンピオンには、さだまさしの「奇跡〜大きな愛のように〜」を歌った上越市東雲町2の元体育教員、川合徹人さん(60)が輝いた。川合さんは「3月31日で定年退職し、安塚中の離任式でも歌ったので、生徒やコロナで大変な人たちに向けて気持ちを込めて歌いました。チャンピオンなんて考えてなかった」と語った。

会場を盛り上げ特別賞を受賞した佐藤さん
DSC_5451

絵の具で番組ロゴの鳥を描いたTシャツ姿で、「おどるポンポコリン」を歌った県立久比岐高1年の佐藤陸さん(15)は特別賞を獲得。「盛り上がったから、全国の人は笑ってくれたかな。特別賞はうれしい」と笑顔で話した。

放送終了後には、ゲストの小林さんと北山さんが歌声を披露し、観客が聞き入っていた。

関連記事