新潟県開発の新ブランド米「新之助」試食会 コシヒカリより大粒で甘み

新潟県がコシヒカリに続く新ブランド米として開発し、2017年度からの一般販売を目指す米の晩生新品種「新之助(しんのすけ)」の試食会が2015年10月28日、上越地域振興局で開かれた。同地域初となった試食会には行政やJAなど関係者約30人が参加。炊きたての「新之助」を味わった。

新之助
しんのすけ4

県内の品種別作付面積はコシヒカリの割合が現在約70%を占めている。米の収穫時期の集中によるう生産コスト増大や気象災害などによる被害拡大などを防ごうと「コシヒカリ集中のリスクに備えた新品種」として誕生した。2008年に開発に着手し、本年度は上越市内1か所を含む県内15か所で試験栽培され、50トンを生産。先月24日には泉田裕彦県知事が名称を発表し、「誠実で芯が強く、かつスタイリッシュな現代的日本男児のイメージ」として「新之助」と命名された。

「新之助」は大粒で艶のある外観と甘みとコク、粘りと弾力が特徴。時間が経過しても硬くなりにくく、冷めてもおいしく食べられるという。また、高温下での長期貯蔵後でも品質が低下しにくいという調査結果もある。

同日開かれた試食会は「新之助」の理解促進を図ろうと企画。出席者たちは「新之助」とコシヒカリの2種類を試食し、香りや味わいを食べ比べた。「新之助」について「コシヒカリより大粒」「香りが良く、甘みがある」などとそれぞれ感想を話していた。

「新之助」の特徴や栽培特性について2年間試験栽培を行った同市劔の塩坪貞雄さん(64)が発表。「(新之助は)茎が太く、(稲は)コシヒカリよりも10センチほど短く、風で倒れにくい。管理も手間がかかることなく、栽培しやすい品種だった」と語った。県の担当者から、今後の推進方策も語られ、「将来的にはアメリカや中国など、輸出も視野に入れていきたい」。出席者からは価格帯についての質問もあったが「今のところは未定」とした。

現在は新潟市、東京都の飲食店で取り扱われ、提供されているが、上越地域での取り扱いなどは未定。

↓新潟県による「新之助」のサイト
http://shinnosuke.niigata.jp/