新潟県上越市春日山町3の春日謙信交流館隣接で建設工事が行われていた、同市ガス水道局の新庁舎が完成し、2020年11月24日から業務を開始する。最新のガス機器の展示やクッキングルームなどがあるショールーム「ガステラス」を新設したほか、震度7の地震にも耐えられる耐震性や自家発電装置を備え、災害発生時のライフライン復旧拠点としての機能も強化した。
ガス灯がともる上越市ガス水道局新庁舎

敷地面積は約3909平方m。鉄骨造3階建て、延床面積約2600平方mの庁舎棟と、局所有車両10台を駐車する車庫棟があり、駐車場は来庁者用25台を含む61台。総事業費は約13億1500万円で、このうち約12億5100万円が自主財源。
1階のガステラスはビルトインコンロやガス衣類乾燥機、ガスファンヒーター、ガス温水床暖房などの最新のガス機器を展示・実演し、やわらかな暖かさや洗濯物がふわふわに乾くなど、電気製品と比較しながらガス機器の特長を体感できる。クッキングルームでは6人程度の少人数の料理教室開催も可能。土日祝日も営業する。
ショールーム「ガステラス」の床暖房体感コーナー

クッキングルームではビルトインガスコンロとIHクッキングヒーターを比較できる

ガステラスに設置された「アクアウォーターパネル」

2、3階は主に執務スペースで、窓口カウンターには新型コロナウイルス対策として飛沫予防パネルを備え付けた。3階は、災害時にガス管や水道管の被災状況の把握や応急復旧の検討を行う災害対策室、職員の保安教育や業者の資格取得や更新のための研修を行う保安講習室があり、会議室として一体的に利用もできる。
西側駐車場には、機械除雪で除雪した雪置き場の雪を地中熱を利用して無動力で融かす「堆雪場融雪」を導入し、将来の公共施設や民間事業者への導入に向けた実証実験を行う。
3階の執務スペース

西側駐車場にある地中熱を利用して機械除雪した雪を融かす「堆雪場融雪」

正面となる春日山駅側入り口には、1918年(大正7年)から同市の公営ガス事業が始まり、今後も市民の暮らしと産業を支え続けることを願い、ガス灯2基を設置した。夕暮れとともに温かみのある明かりがともされる。24日は午前10時から関係者による開所式が行われる。
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