まちに合うのはどんな明かり? 上越市南本町3の雁木に暖かな照明 住民団体が実験

新潟県上越市南本町3の雁木通りで12日夜、昔ながらの雁木や商店などの照明を暖かな色に変えて実験するワークショップが行われた。住民や高校生らが参加し、蛍光灯の白色の照明から、暖かな電球色に変えて様子を見比べ、まちに合う照明について考えた。

修景保存など住民主体の景観づくりに取り組んでいる「南本町三丁目景観づくりの会」(会長・大塚誠南本町3丁目町内会長)が、上越市景観アドバイザーの稲葉裕さん(64)らの指導を受けて町内の3店舗の照明を暖かな色に変えた。この日は、地域住民ら20人が稲葉さんらの説明を聞きながら、見て歩いた。

2階に影絵、1階は異なる種類の照明を設置したトキワインテリア
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トキワインテリアでは建物を3つの空間に仕切り、異なる照明を設置した。どの色がいいか考えてもらおうという趣向だ2階も電球色に変え、格子越しに外から見える影絵も作った。

高橋孫左衛門商店でも照明を変えた。雁木下左側を電球色に変えたところ。右側は蛍光灯の色で違いが分かる
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江戸時代から400年近く続く老舗の飴屋「高橋孫左衛門商店」では看板と雁木沿いの照明を電球色に変えた。また、竹内電気商会でも店頭の照明を変えた。

竹内電気商会
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景観づくりの会は市の補助金を受けて雁木通りの外壁や格子の塗装などを行うなど、3年がかりで景観づくりに取り組んでおり、県立上越総合技術高校で建築を学ぶ生徒5人が授業を兼ねて毎回参加している。今回は4枚の窓に四季を感じさせる影絵を作った。建築デザイン科建築システムコース3年の寺井稀麗さんは「まちの活性化のために頑張って作った。大変だったけど、明かりで雰囲気が変わってよかった」と話した。

住民や高校生らが参加した
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大塚会長は「これまで格子を塗ったりしてきたが、今回は初めて明かりに取り組んだ。よく検討してよりよいまちづくりをしていきたい」と話しており、アンケートなどを実施し今後の取り組みにつなげる予定だ。今回変更した照明は、日没から午後10時まで点灯されている。