47年前の高田がよみがえる! デジタル化した8ミリ映画を8月に上映

懐かしく貴重な上越の歴史がよみがえる—。新潟県上越市仲町2の佐藤秀定さん(65)が高校時代に制作した8ミリ映画「われらの青春」が、デジタル化され2015年8月、同市本町6の高田世界館で上映される。1968年に高田市(現上越市)で行われた全国高等学校スキー大会や、当時の高田市役所などの街並みが、現代の映像技術で復活する。

予告編動画(音声は入っていません)

当時、私立高田北辰高校(現関根学園高校)の2年生だった佐藤さんは「この青春時代を映像として残したい」と思い、学校や地域の行事を8ミリカメラで撮影し始めたという。

映画の一場面
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同スキー大会は、同校が会場の一つとなり、佐藤さんら生徒が運営係を務めた。「当時の映像が残った記録映画というだけでなく、自分たちの思い出が詰まった青春映画でもある」と佐藤さん。金谷山で行われたジャンプ競技や、本町通りで行われた大会パレードなどが、驚くほど間近で撮影されている。

「映画を見てほしい」と話す佐藤さん
20150709自主制作映画S

約40分の映画には、同校の体育大会や当時の高田市の様子なども盛り込まれている。

映像は全て佐藤さんが一人で撮影した。当時、8ミリ映画が完成した際には、学校側が上映会の時間を用意し、友人たちが映写機の操作などに協力したという。

佐藤さんは「私と同年代の方や、当時の高田を知らない若い方など、多くの方に映画を見てもらいたい」と話した。

上映会は8月8日午後4時からと、同15日午後6時30分からの2回。入場無料。

8ミリ映画とは

8mm幅のフィルムを利用して記録、上映する1965年から80年代前半にかけて普及した家庭用の映画。ビデオがない時代、一般市民が動画を撮影するには、8ミリカメラと映写機が必要だった。フィルム代、現像代もかかり、高級な趣味だった。日本では富士フィルムが発売した小型8ミリカメラ「フジカシングル8」が大ヒットし、扇千景がテレビCMで使った「私にも写せます」は流行語にもなった。米国のスティーブン・スピルバーグをはじめ、日本の大林宣彦、森田芳光、井筒和幸、矢口史靖、朝原雄三など、8ミリ出身の監督も多い。