過去4年で3回も 上越市の直江津港での金属スクラップ火災

新潟県上越市の直江津港東ふ頭で2017年5月17日に起きた火災は、約600トンの金属スクラップが3時間近く燃え続けた。直江津港では過去4年の間に今回を含め同様の金属スクラップ火災が3回起きている。港を管理する新潟県直江津港湾事務所は、再発防止のため業者に対して再度注意などを徹底したいとしている。

直江津港では、2014年8月、今回と同じ東ふ頭のスクラップ置き場で火災が起き、金属スクラップが燃えた。翌2015年11月にも中央ふ頭西側のスクラップ置き場で同様の火災が起きて2時間半以上炎上した。また、2010年7月にも中央ふ頭のスクラップ置き場で火災があり、約3時間にわたって炎上した。今回を含め、いずれもけが人はなかったが、金属スクラップ火災は一般に、大量の煙や有毒なガスが出て、鎮火まで長時間を要することが多いとされる。

火事4枚

金属スクラップの火災にはさまざまな原因があるというが、県直江津港湾事務所によると、過去には金属くずの中に混ざっていた家電製品の電池などが原因で発火したケースがあったという。直江津港の火災が起きた場所は、いずれも輸出用の金属スクラップなどを野積みにしたふ頭の一角。国内で業者が集めたスクラップを船で輸出するためにいったん置く場所で、港湾管理者である県が業者に貸している。今回のような金属スクラップの置き場のほか、ゴム製のタイヤを破砕したタイヤチップ、コークスなどの野積み場所もある。

同事務所では、普段から業者に対して、持ち込むスクラップの検品や選別の徹底を指示するとともに、現地立ち会い、パトロールなどを実施しているという。今回を含めて、同様の火災が相次いでいることから、同事務所では「業者に対する通知などを再度徹底したい」としている。

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