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【TJ調査隊】なんで妙高山の標高は2446mから2454mになったの?

2週間前

「日本百名山」の一つで新潟県妙高市にそびえる妙高山の標高を「2446m(ニシシロ)」と覚えていた人も多いはず。上越市内に「西城町」があるから覚えやすかった。それがいつからか、「2454m(ニシゴシ)」になった。

ニシゴシ(西越)なら、出雲崎町の地名で、妙高市から北東に150kmも離れた場所になってしまう。

2019年8月11日の「山の日」にちなみ、妙高山が8mも高くなった理由を探りに、妙高登山を敢行した。

最高地点は南峰の「妙高大神」

燕温泉登山口から登り始めた。北地獄谷の源流部に落ちる称明滝・光明滝を眺め、八合目の風穴、九合目の鎖場、山頂直下の岩場の通過など、変化に富んだコースである。

標高2454mの南峰山頂「妙高大神」
南峰山頂

妙高山最高地点2454mを示す「妙高大神」の金属プレート
妙高大神

日の出とともに登り始め、4時間15分ほどで山頂に到着した。妙高山には南峰と北峰があり、燕温泉から登ると南峰に着く。岩だらけの山頂には記念碑や石仏があり、その下に「妙高大神(だいじん)」「ここは妙高山最高地点 標高2454m」と書かれた金属プレートがあった。ここが「ニシゴシ」の地点なのだ。

北峰の三角点が標高2446m

2446mの妙高山北峰。右手前は測量の基準点となる「一等三角点」
北峰山頂と三角点

南峰から500m先に北峰がある。火打山から縦走してくる登山者が到着する山頂である。そこでは、大勢の登山者が山頂標識の前で記念写真を撮っている。山頂は広く、見晴らしが良い。

標識には「標高2446m」「日本百名山 新潟県妙高市」とあった。ただし、「妙高山最高地点(2454m)は妙高大神です」と書かれている。ベテラン登山者に聞くと「ここは一等三角点がある場所です。測量の基準点ですね」と教えてくれた。山頂標識の近くに「三角点」と書かれた標石があった。映画「剣岳・点の記」(2009年)で、明治時代に三角点を設置する測量の苦難が描かれていたのを思い出した。「ニシシロ(2446m)」は、三角点が設置された場所の標高だったのだ。

妙高山に2つある頂上の謎

妙高山にある2つの頂上の謎を解くため、妙高山の文化史に詳しい妙高市田町2の小島正巳さん(87)に話を聞いた。

「明治時代に地図を作るため妙高山を測量し、基準点の一等三角点が設置されました。三角点は必ずしも標高が一番高い場所に作られたわけではなく、見通しが良く、測量しやすい場所が選ばれたんです」という。その一等三角点が設置された北峰の標高が2446mで、長い間、妙高山の標高とされてきた。

近年登山者が増え、山の標高を正確に知りたいという要望が強くなってきたため、国土地理院では1988年(昭和63年)から1990年(平成2年)にかけて、全国の著名な山を対象に標高値の測量調査を実施した。調査結果をまとめ、1991年(平成3年)に出版されたのが「日本の山岳標高一覧−1003山-」である。

本によると、調査により標高が改正された山岳は167山で、このうち三角点を標高としていた山は44あり、その中に妙高山が含まれている。妙高山の標高は2446mから8m高くなり、2454mとなった。

国土地理院の5万分の1の地形図には、北峰にある一等三角点の標高2446mと、南峰の2454mの最高点の両方が記載されている。

新潟県内では妙高山のほか、弥彦山が630mから634m、黒姫山が890mから891m、駒ケ岳1490mから1498mへ、いずれも高くなっている。

国土地理院発行の「日本の山岳標高一覧-1003山-」
日本の山岳標高一覧

まとめ

明治時代の測量で妙高山の北峰に一等三角点が設置され、その地点の標高2446mが長い間、妙高山の標高とされてきた。近年の登山ブームなどで、山の標高を正確に知りたいという要望が強くなり、国土地理院が1988年から3年間、全国の著名な1003山を測量調査した。その結果、妙高山は北峰より南峰の方が高いことが分かり、2454mが妙高山の標高とされるようになった。

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