ホーム > 2019/06

理容師がシャーペンと定規で描く“超絶技巧” 上越市の横田稔さん「ライン画展」

3か月前

新潟県上越市南城町3の理髪店「理容よこた」の店主、横田稔さん(51)のシャープペンシルと定規による独自の表現技法で描いた「ライン画」の作品展が、同市板倉区米増のゑしんの里記念館市民ギャラリーで開かれている。繊細で緻密な無数の線が描き出す作品はどれも実物と見まがうほどだ。

カップヌードル
ライン画7

横田さんは旧県立高田工業高校デザイン科を卒業。3代目として家業の理髪店を営む傍ら、趣味で絵を描いている。もともとはデッサンをしていたが、1994年にシャーペンと定規のみで描くライン画を考案した。

使用しているシャーペンや定規は文房具店などで販売されている一般的なもの。芯は画材店を通じて太さ0.5mmの2H〜2Bの5種類を取り寄せている。描く線の間隔は最も細い部分は1mm。定規は7cmの長さにカットした小さなステンレス定規のほか円定規や雲形定規を使用している。柔らかな濃淡の部分は一瞬フリーハンドのように見えるが、間近で凝視すると、縦、横、斜めに無数の細い線があり、見る人は驚く。定規の線にこだわるのは「シャープな絵にしたいから」だという。

ザリガニ
ライン画8

アクセントカラーのある作品
ライン画5

展示作品は19点。宙に浮く鉄瓶やパズルのように並べた大工道具の数々など、レイアウトにも独自のセンスが光る。目にとまった好きなものを描くのがモットーで、バイクのエンジン、仮面ライダー、伊勢エビ、カップラーメン、鎖、トマトなどさまざまな作品が並ぶ。

大小19点が展示されている
ライン画展1

ライン画3

理髪店の営業時間外や客が途切れた合い間に、店の一角に自ら日曜大工で作ったミニアトリエで制作に励む。1年で完成するのは3〜4点。サイズの大きいものは半年はかかるため、作品展は2年に1回、市内の画廊などで開催している。同館での作品展は、地元タウン誌の読者の趣味紹介コーナーに作品の写真を投稿したところ、それを見た同館から依頼を受け初めて開催した。

横田稔さん(理髪店内にある自作のミニアトリエで)
ライン画3

横田さんは「遠くからではなく、近づいて線の重なりを良く見てほしい」と話している。

会場は上越市板倉区の「ゑしんの里記念館市民ギャラリー」。6月9日まで。開館時間は午前10時〜午後4時。入場無料。

作品展会場のゑしんの里記念館