上越市内企業の8割が「事業に影響なし」 北陸新幹線開業1年

上越商工会議所が、新潟県上越市内の企業を対象に北陸新幹線の利用状況や開業効果などを聞いたアンケート調査結果が、まとまった。首都圏への出張回数については半数以上の企業が「変わらない」としており、開業による事業への影響については約8割が「影響はなかった」と回答している。

今月の上越妙高駅開業1年を前、昨年12月から今年1月にかけて、開業により影響があると予想される業種を選定し1,564社に郵送で調査した。32.2%にあたる503社から回答があった。

開業後の出張回数の変化で、首都圏への出張については55.3%が「変わらない」と回答したものの、「いくらか増えた」(12.2%)、「増えた」(6.3%) と約2割で増えている。北陸、関西方面の出張についてもほぼ同様に傾向だった。

開業による事業への影響については、81.8%が「影響はなかった」と回答した一方、14.6%が「プラスの影響があった」としている。「マイナスの影響があった」は3.6%だった。

北陸新幹線開業による事業への影響(上越商工会議所調べ)
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プラスまたはマイナスの影響があったと回答した企業の67.8%が「売上高が増えた」と回答。売上高が増えた61社にその要因を聞いたところ、「観光客の増加」(37.7%)、「ビジネス客の増加」(24.6%) と回答している。売上高が減った企業にその要因を複数回答で聞くと「ビジネス客の減少」と「地元の来客数の減少」がともに66.7%を占めた。

開業をプラスに生かすための自社での取り組みについては「特に取り組むことはない」(45.5%) が最多だった。一方、地域全体で取り組むべきこと(複数回答)としては「駅周辺の開発強化」(39.4%)、「企業誘致の強化」(34.2%)、「首都圏でのPR強化」(33.4%)となった。