2016年もあとわずか。今年も「上越タウンジャーナル」をご愛読いただき、どうもありがとうございました。今年1年間、新潟県上越地域で起きたいろいろなニュースを振り返り、エピソードを交えながらトークを繰り広げます。今日はその第1回です。(記事中の色の変わった文字をクリックすると、その記事が別ウインドウで開きます)
「神ってる!」 宝くじで10億円の大当たり
川村 今年のユーキャン新語・流行語大賞は「神ってる」だったが、上越地域では年明け早々「神ってる」出来事があった。1年を振り返ると事件や事故もいろいろとあったが、一番多くの人の口に上った話題はやはり10億円だった。
江口 年末ジャンボ宝くじだね。妙高市の宝くじ売り場で、前後賞合わせて10億円の当たりくじが出たというニュースは、またたく間に広がり、格好のお茶の間の話題になった。全国でわずか25本のうちの1本という大当たりで、県内からはこの売り場だけだった。
川村 上越タウンジャーナルで記事を出したのが1月8日。記事が読まれるスピードはすごかったが、「誰が当たったのか」という関心の強さから、すぐにいろいろなデマが駆け巡った。
江口 最初は「小遣いで買った中学生が当たった」「板倉区の人が当たった」というのが出た。
川村 最も真実らしく語られたのは「夫婦で市役所に勤務する妙高市の人で、すぐに仕事をやめた」「娘が当せんしたことをTwitterでつぶやいた」というもの。町内会名や個人名を特定するものもあり、当人に話を聞いたら「子供が学校でからかわれ迷惑している。宝くじも買っていないのに」と当惑していた。1月中に妙高市役所を退職した人もいなかったし、そんなツイートもない。ちょっと調べればデマだと分かる。
江口 2016年は暖冬小雪で、雪かきなどに追われることもなかったことから、茶飲み話でデマが拡大したのだろうか。
川村 ネットの情報が伝わるのは瞬時だが、お茶飲み話で伝わるのは歩くより遅いスピードなのか。3月になってデマが頸北地域に到達したようで、「10億円当たった人は、もう海外に移住したんだってね」と尋ねられた。
江口 年末ジャンボはもう販売が終わったが、10億円が出た妙高市の宝くじ売り場はどんな様子だったのか。
川村 9月末か10月上旬、「出ました!! 10億円」「億万長者誕生の売り場」という派手な表示が出た。年末ジャンボの発売中は行列ができていたので、昨年よりずいぶん売れたんじゃないかな。
好評だった!? エイプリルフール企画
川村 10億円の宝くじの話題は、3月末までには沈静化したが、そのタイミングで出したのが「スクープ! 宝くじ10億円の当せん者に独占取材」という記事。
江口 笑い飛ばしてもらえるよう、ずいぶん文面を工夫した。いろいろな人に見てもらって、腹を立てないかどうか確認した。
川村 中には立腹した人もいたが、怒鳴り込んでくるほどでもなかった。なお、最後の「百万円札」は、ドン・キホーテで売っていたもの。パッと見ると、ほとんどの人がだまされる。
江口 多くの人から喜んでもらえたので、来年もやらなくてはいけないかもしれない。
川村 2年目となると警戒されるので、プレッシャーが大きい(笑)。
(第2回につづく)
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