新潟県上越市の南高田駅近くにある「中田原練兵場踏切」の拡幅工事が2019年11月30日までに終了し、3か月に及ぶ通行止めが解除された。周辺の交通量が戻ったことを祝い、南高田町の小竹製菓は12月2日、「祝!開通サンドパン」の販売を始めた。
踏切付近の市道は交通量が多く、通学路でもあることから、拡幅工事と歩道の設置は地域の悲願だった。一方で、3か月に及ぶ通行止めにより、コンビニが休業、飲食店が閉店するなど地域経済に大きなダメージを与えた。
売上が激減した南高田町の小竹製菓は、通行止めを逆手に取り「地域が活気を取り戻してほしい」と10月11日、「通行止めサンドパン」を発売した。近くのスーパー「食卓市場かきや」とコラボレーションし、かきや名物の卵焼きをはさんだもので、大きな話題を呼んだ。
通行止め解除とともに周辺道路の交通量が戻り、小竹製菓の小竹加洋子店長は「久しぶりに見る光景」と喜ぶ。12月1日には、販売していた「川渡餅」が昼までに売り切れてしまい、うれしい悲鳴を上げたという。
来店客の要望を受け、急きょ販売することになった「祝!開通サンドパン」は、イチゴクリームとバタークリームをコッペパンに片面ずつ塗った紅白2層の特製サンドパン。年内営業最終日の12月30日まで販売する。1個180円(税別)。
上越市道路課によると、踏切は歩道工事などが一部残っており、日中を中心に片側交互通行になる時間帯があるものの、12月第2週までをめどに工事が完了する予定。