上越市に「謙信公武道館」オープン 北信越最大規模の拠点

北信越最大規模を誇り、新潟県の武道競技の拠点となる県立「謙信公武道館」が2019年12月1日、上越市戸野目古新田の上越総合運動公園内にオープンした。県や市、武道関係者が出席した竣工式典やテープカットをはじめ、シドニー五輪柔道男子100キロ超級銀メダリストの篠原信一さんのトークショー、武道の演武披露などのオープニングイベントが行われた。

関係者によるテープカット
テープカット2

入口ロビー「上越の間」で披露された祝い唄
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約150人が出席し大道場で行われた竣工式典で花角英世知事は「謙信公武道館で練習を積んだ少年少女の中から世界に羽ばたくメダリストが現れ、県民に夢と希望と活力をもたらしてくれることを願う」とあいさつした。地元上越市の村山秀幸市長は「来年の東京パラリンピックのドイツ柔道チームの事前合宿が決定している。謙信公武道館のすばらしさを国内外に発信し、地域を挙げて一層力を注いでいく」と述べた。

大道場
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誘致運動を展開した上越武道連盟の青山勲理事長(75)は「9年前からの活動が実り、建物、設備、想定以上のもので感激している。謙信公武道館を基点に“武道のまち”として発展するよう関係者で努力していきたい」と話した。

トークショー2

オープニングイベントには大勢の市民が詰め掛けた。トークショーを行った篠原さんは、他の有名選手とは違って中学生から始めた柔道についてや“世紀の大誤審”と話題になったシドニー五輪での試合前夜のエピソードなどをユーモアを交えて語り、会場は終始笑いに包まれた。

このほか大道場では、小学生の時に学年別日本一を決める空手大会の女子形で6年連続優勝を果たした長岡市の中学1年生高野万優さんが、キレのある空手の形を披露したほか、相撲、合気道、空手など武道12団体が次々に演武を行い、観客からは大きな拍手が送られた。

空手の演武披露
空手1

謙信公武道館は、鉄骨鉄筋コンクリート造り2階建てで、延床面積は約1万3035平方m。メインの大道場は、北信越で唯一、柔道と剣道の公式戦8面が可能で観客席1074席を備える。ほかに柔道と剣道の小道場、遠的と近的の弓道場、相撲場、最新鋭設備のトレーニングルーム、ランニングコース、研修室などがある。駐車場は300台。建設と運営は民間資金などを活用するPFI方式で、建設費用は約65億円。管理運営は指定管理者の「PFI新潟県立武道館サービス」が2034年3月末まで担う。

最新鋭のトレーニング施設
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ランニングコース
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「第一義」の扁額
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謙信公武道館