“新潟” を随所に取り入れた新制服 トキ鉄「雪月花」で12月1日にお目見え

えちごトキめき鉄道(鳥塚亮社長)のリゾート観光列車「雪月花」の乗務員制服が2016年4月の運行開始以来、初めてリニューアルされる。亀田縞、小千谷縮、見附ニットなど、新潟ブランドが織り交ぜられた新たな制服に生まれ変わり、2019年12月1日にお目見えする。

新制服は12月1日にお目見えする
制服リニューアル1

今回リニューアルするのは専属車掌、アテンダントの制服。これまでは既製服を利用してきたが、雪月花の「all made in NIIGATA」のコンセプトに基づき、県内の伝統品や名産、企業などの製品を用いた新たな制服完成に向け、約2年前からリニューアルに向けて動いてきた。

制服デザインは雪月花の設計デザイン統括を担った建築家・デザイナーで、イチバンセン一級建築士事務所代表の川西康之さんが手掛けた。社内では社員の「生の声」を取り入れようと、機能やデザインといった希望などを含め聞き取りを実施。川西さんは「雪月花の赤を基調とした。一つ一つのパーツを可能な限り『メイド・イン・新潟』にしました」。

制服のリニューアルを手掛けた川西さん(左)
制服リニューアル2

アテンダントは五分袖のフレアワンピースを採用。県内のユニフォーム専門店「ことりや」の既成デザインにオリジナル要素を散りばめたほか、接客時に着用するエプロンは伝統織物「亀田縞」を取り入れた。ゴールドの刺繍は車体デザインと同じで、本町7の岸波ネームが施した。

アテンダントのエプロンは亀田縞。刺繍は岸波ネームが施した。
制服リニューアル3

乗客の見送り、出迎えなど、屋外では「見附ニット」のグループ企業、第一ニットが手掛ける防寒用のベスト型のストール、首に巻く「スヌード」を着用。これらは雪月花のボディと同じ「銀朱色」を取り入れ、ワンピースのグレーカラーにも映えるよう、華やかな印象にした。夏場は国の重要無形文化財に指定されてる「小千谷縮」のストールに変わる。

スヌードやネクタイは雪月花の車体カラー「銀朱色」を採用
制服リニューアル14

専属車掌は黒ジャケット、アテンダントのワンピースと同じ生地のズボンを着用し、第一ニットによる銀朱色のネクタイを着用する。車掌、アテンダントとも、燕市のチタンを使ったネームプレートを付けるほか、高田藩とゆかりのある東京「道明」の組紐ブローチを胸元のアクセントにした。

アテンダント歴2年目の高橋映理さん(20)は「自分で雪月花を身に着けているよう。(ストールなどの)赤は奇麗で目立つ色。軽くて温かいし、ワンピースは動きやすく、とても着心地が良いです。仕事に対するモチベーション上がりますね。制服で雪月花をPRしていきたいし、着るのが楽しみです」。鳥塚社長は「制服はもてなす主役のアテンダントを演出する。素晴らしい制服となった」と述べた。