新潟県上越市の市立保育園のつちはし(同市土橋)、春日(春日山町1)、なおえつ(西本町4)、さんわ(三和区浮島)の4園が、2022年4月1日から民営化される。民営化は同市の保育園再配置計画に基づくもので、2022年度からは比較的施設が新しく、定員がおおむね200人規模の大規模園が社会福祉法人や株式会社に移管される。2022年3月15日、上越市役所で合同引き継ぎ式が行われた。
同市立保育園の民営化は、少子化や今後の保育サービスや子育て施策の財源確保を背景に、共働き世帯などの多様な保育ニーズに対する迅速な対応と市全体の保育サービス向上などが目的。2015年度に東城保育園(現ひがししろ保育園)を民営化して以降、今回の4園を含めると民間移管は5園となった。
4園の移管先は、つちはしは「社会福祉法人みんなでいきる」(同市西城町2)、春日は「社会福祉法人上越妙高福祉会」(下門前)、なおえつは「株式会社リボーン」(大日)、さんわは「社会福祉法人上越あたご福祉会」(三和区井ノ口)。春日は民営化に伴い「かすが保育園」に園名を変更する。
4法人は市の公募に応じ、事業者選定委員会の審査を経て2020年に移管先に決定。2021年度は市職員と法人スタッフとの合同・引き継ぎ保育を実施してきた。民営化後も市の会計年度任用職員が各法人に移籍するなどし、4園全体では半数に当たる約90人のスタッフが引き続き勤務する。
移管先法人の代表それぞれと引き継ぎ書に署名した中川幹太市長は「これまでの(市の)保育内容を継承しながら、それぞれの法人の崇高な理念のもと、民間ならでは創意工夫で様々な保育サービスを提供してほしい」とあいさつした。
つちはしを運営するみんなでいきるの片山浩之専務理事は「保育園運営は初めてだが、6割強の職員が残っていただけることになり安堵(あんど)している。安全安心に運営していきたい」と述べ、なおえつを運営するリボーンの飛田泰二社長は「なおえつ保育園の歴史を理解し、保護者の共感を得ながら、しっかりとやっていきたい」と語った。
同市保育課によると、かすがとなおえつでは新年度から日曜、祝日も開園し年中無休で保育を実施するという。
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