独特の「ゆるさ」で人気上昇 越後謙信きき酒マラソン 全国から過去最多の522人

走った後に地酒が楽しめるファンランイベント「越後謙信きき酒マラソン2018」(同実行委員会主催)が2018年11月4日、新潟県上越市の春日山城跡周辺で開かれた。4回目の今年はこれまで最多の522人がエントリー。仮装した参加者も多く、秋晴れの下、エイドで上越の食を楽しみ、ゴールでは地酒を満喫した。

上越商工会議所青年部が観光誘客促進イベントとして企画し、3年前に初開催。「コスプレ歓迎」「タイム計測や順位などの記録は一切なし」で、とにかく楽しむという独特の「ゆるさ」が特徴。上杉謙信の居城、春日山城周辺のアップダウンのあるコースで、エイドでは、餅つき、バーベキューなどを楽しめる「日本一ゆるくてハードなファンランイベント」(実行委)として年々人気が上昇。今では北海道から沖縄までのランナーが参加している。参加者の約3分の2が県外からで、主催者によるとリピーターも多いという。

午前9時の開会式。実行委員長(中)はダース・ベイダーで、左は青年部会長
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開会式ではコスプレ披露のコーナーも
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スタート前に全員でウォーミングアップ
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サメの一団も念入りに準備運動
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午前10時のスタートを前に、埋蔵文化財センターで開会式が行われ、荒木克実行委員長が「日本一楽しいファンランを目指しています。ガチに走りたい人はもっとちゃんとした大会に出てください。競い合う気持ちを忘れて楽しく思い出に残るよう24kmを満喫してください」とユーモアたっぷりにあいさつ。ヨガで体をほぐした後、ほら貝の合図で一斉にスタートした。

スタートの合図のほら貝
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午前10時に埋蔵文化財センターをスタート
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コースは昨年より3km長い24kmで、半分以上は未舗装の山道。エイドのバーベキューガーデンで焼肉、収穫祭のイベントが行われていた正善寺工房ではつきたての餅などが振る舞われた。ゴール後には地元の15銘柄の日本酒のきき酒などを楽しんだ。

「収穫祭」が行われていた正善寺工房のエイドではランナーが餅つきに参加
利き酒マラソンランナーもちつき

のれんをくぐってゴール
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ゴールの後は用意された地酒を存分に楽しんだ
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岡山県倉敷市の中條さおりさん(49)は「(もちは)コシがあってとってもおいしいですね。ゴール後の日本酒が楽しみ。日本酒は私の生きがいです」、富山県黒部市の会社員廣川頼央さん(47)は「上越のおいしい日本酒が飲めると聞いて参加した。景色もきれいで、エイドでの食べ物もおいしく、土産に買って帰りたい」と話していた。

上越商工会議所青年部の横山裕孝会長は「主催するわたしたち自身も楽しむというスタンスでゆるくやってきたが、そのゆるさが、ゆるいマラソンを楽しんでくれる人の心をつかんだのだと思う」と話した。今後については「これだけ全国の皆さんに愛されるイベントになったので、ぜひ続けていきたい」としている