上越市長が各区の総合事務所などに出向き市民と直接対話する「移動市長室」が2022年2月16日、始まった。初日は板倉区総合事務所で開かれ、中川幹太市長が市民らの要望や意見に耳を傾けた。
市長との垣根を低くし、市民から地域の課題や要望、意見をくみ取るのが目的。板倉区を皮切りに、18日に柿崎区、22日に浦川原区で開催予定で、事前に参加申し込みを募った。
初日は板倉、清里、牧、中郷各区の住民のほか、区内で勤務や活動をする個人、団体を対象に実施。観光や子育て、移動支援などについて話したいと25組から申し込みがあり、15分ずつ入れ替わりで市長と対話した。
このうち清里区青柳の市民交流施設「ビュー京ヶ岳」運営協議会の青木完会長らは、施設運営の経済的支援を要望。施設維持管理費約340万円のうち、約190万円を売り上げや寄付などでまかなっており、青木会長らは「昨年からカフェを始め、(冬季休業を除く5〜11月で)4500人が利用し好評なので、維持存続のためご支援いただきたい」と話した。中川市長は現在の補助金額の使途などを確認しながら「施設が維持できるよう努力はしていかないといけないと思っている」などと語った。
対話後、青木会長は「市長も桑取の住まいで共鳴する部分があるのではと期待して来た。感触も良い気がした。(直接対話の機会は)ありがたい」と話した。
中川市長は数組との対話を終え、「山間地域活性化のヒントになる面白いアイデアもあった。皆さんの意見をくみ取り続け、職員含め皆で上越市の発展に取り組みたい」と話し、市民との直接対話の機会について「コロナが明けたら中学校区単位でも継続的にやりたい」と意欲を示した。
市によると、移動市長室は3月以降に旧市内でも開催する予定。