上越市では直江津駅北側や有田地区も浸水 新潟県が新たな津波浸水想定を公表

新潟県は2017年11月15日、見直しを進めてきた新たな津波浸水想定を公表した。上越市では、見直し前に比べ浸水面積が3倍以上となり、直江津駅北側や有田地区など海岸から2km以上内陸まで浸水すると想定されている。

県は2013年に浸水想定を公表したが、国が2014年に示した新たな知見に基づく津波断層モデルに踏まえて見直しを進めてきた。国が示した7断層に県が独自に2断層を加え、9断層を震源域として想定した。

2013年の浸水想定では上越市の浸水面積は304haだったが、今回は1013haと3倍以上になった。沿岸の最高津波水位も5.2mから12.5mと2倍以上となっている。

上越市沿岸部の津波浸水想定図(クリックで拡大版を表示)
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浸水が想定される範囲は、これまでは直江津港周辺の港町などが中心だったが、今回は直江津駅北側や有田地区などに広がった。これらの場所の多くは「津波に巻き込まれた場合ほとんどの人が亡くなる」とされる浸水深の1mを超えている。

県が公表した津波浸水想定の動画

上越市では、県の想定見直しを受けて、市民への説明会や避難所の見直し、津波ハザードマップを更新などを検討するとしている。

▼新潟県が公表した新たな津波浸水想定(市町村別の詳しい予想図などが掲載されている)
http://www.bousai.pref.niigata.jp/contents/kinkyu_kurashi/003945.html