新潟県環境保全事業団(新潟市西区)は2025年10月8日、上越市柿崎区内の2か所で建設予定の「上越地区産業廃棄物最終処分場」の基本計画と基本設計を公表した。基本構想では先行整備する1か所目の供用開始を2031年度としていたが、環境アセスメント(環境影響評価)の追加調査などで2年程度遅れ、2033年度となる見込み。
県は、2018年に供用開始した産業廃棄物最終処分場「エコパークいずもざき」(出雲崎町)が2031年頃に満杯になる見通しを受け、2023年3月に上越市柿崎区の竹鼻と下中山の2か所に処分場を建設することを決めた。処分場はエコパークいずもざきと同様に、県環境保全事業団が整備・運営を担う。
同事業団上越建設事務所(柿崎区)によると、広葉樹などの植生について環境アセスメントの追加調査を実施した影響で、全体スケジュールが2年程度遅れる見通しとなったという。
処分場の規模は竹鼻地区が埋め立て面積5.4ha、埋め立て容量約120万立方m、下中山地区が埋め立て面積6.4ha、埋め立て容量約150万立方m。基本構想では両地区合わせた埋め立て面積は約13.9ha、埋め立て容量は約280万立方mだったが、地質調査などの結果、面積は計約11.8haに、容量は同約270万立法mに縮小した。
埋め立て期間は竹鼻地区が約15年、下中山地区が約18年で、近年の廃棄物受け入れの減少傾向を考慮した場合は竹鼻は約22年、下中山は約27年と試算している。新たな整備スケジュールは、竹鼻地区を先行整備し、2026年度から道路工事、処分場本体の工事着工は2028年度の予定。
同事業団上越建設事務所は「環境アセスメントの手続きなどで遅れが生じるが、着実に処分場整備に向けて取り組んでいく」としている。