リレー形式で連続して乾杯した人数のギネス世界記録に挑戦するイベントが2024年9月29日、新潟県上越市戸野目古新田の県立武道館「謙信公武道館」で開かれた。2022年にスイスで記録された1616人を19人上回る1635人による「乾杯リレー」が成功し、ギネス世界記録を達成した。
地域への誇りと愛着を持ってもらおうと、上越青年会議所(JC)が創立60周年記念事業として、「ギネス世界記録町おこしニッポン〜乾杯がつなぐ笑顔の輪〜」と銘打ち、開催した。乾杯の器は地元の新和メッキ工業(土橋)が製作したチタン製おちょこで、飲み物は柳澤農場(大潟区)が栽培した新米で朝日池総合農場(同)が製造した甘酒を使用した。
リレー開始前にはスペシャルゲストでお笑い芸人の「みやぞん」さんが登場し、即興ソングやモットーという「やるぞー、やるぞー、やるぞー!」の掛け声で、参加者を応援した。
「最も長い乾杯リレー」のルールは①順番が来たら隣の人と「カチン」と音が聞こえる程度に器を当てる②「乾杯」と発声する③2人で一口飲むーーというもので、一連の動作がルール通りに行われているか、公式認定員が厳格にチェックする。過去の挑戦ではルール違反で失敗した例もあり、順番が近付くと緊張した面持ちで待つ子どもたちの姿もあった。
乾杯リレーはスタートから約2時間半後に終了。事前の申し込みは用意したおちょこの数と同じ1800人だったが、当日欠席もあり、最後には飛び入り参加を呼び掛けるなどして世界記録達成を目指した。
閉会式で公式認定員から記録更新が報告されると、最後まで見届けた参加者からは「やったー!」と大きな歓声と拍手が上がった。家族4人で参加した市内の会社員の女性(40)は「乾杯して一口飲むだけだけど、緊張しました。ギネス世界記録の一人になれてうれしい」と話し、小学6年生の長男(12)は「緊張したけど、上越産のお米で作った甘酒がおいしかった」と話した。
上越JCの大島大輔理事長(40)は「見事、達成することができ、上越市の無限の可能性を感じた。子どもたちに世界記録を持つ町に戻って来いという形で、上越市を発展させていきたい」と話していた。