ふわふわ羽毛のひな続々誕生 上越市立水族博物館うみがたりのマゼランペンギン

新潟県上越市立水族博物館うみがたりで、日本一の飼育数を誇るマゼランペンギンのひなが続々と誕生している。2024年6月7日現在で10羽ほどが成長。ひな特有のふわふわとした灰色の羽に包まれ、巣穴の中で親鳥と体を寄せ合う愛らしい姿を見せている。

巣穴の中で体を寄せ合うマゼランペンギンの親子

同館では約120羽のマゼランペンギンが飼育されている。3月末に初産卵が確認され、5月中旬からふ化が始まった。6月7日に体重測定が行われた生後2週間のひなは1.2kgで、自力で立てるまでに成長している。

6月7日時点で1.2kgまで成長した5月22日生まれのひな

巣穴の中では親鳥が交代でひなに寄り添って体を温め、アジやオオナゴなどのえさを吐き下して与えている。ひなは親鳥の体で隠れていることもあるが、タイミングが合えば気持ちよさそうに寝たり、高い声で鳴いてえさをねだったりする様子を見ることができる。

生後1か月を過ぎると歩いて巣の外に出られるようになり、生後2か月ほどで綿羽と呼ばれるふわふわの羽が生え変わると、プールで泳ぐ姿が見られるという。

巣穴の様子を見ることができるモニターも設置されている

2階マゼランペンギンミュージアム前には、営巣しているペンギンの巣穴の位置とペアを紹介するマップのほか、巣の中の様子をリアルタイムで観察できるモニターも設置されている。6月30日までの毎週土日曜には、カメラを持ったスタッフがさまざまなペアの巣穴を巡る「リモート巣穴ツアー」が行われ、モニターで子育て真っ最中のペンギンたちを見ながら、繁殖についての解説を聞ける。時間は午後1時から10分程度。

飼育スタッフの柴田凪沙さん(26)は「交代しながら子守りをする親鳥や、ひなの成長を温かく見守ってもらい、年々仲間が増えていく喜びを来館者の皆さんと共有したい」と話していた。

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