リゾート列車「雪月花」で愛を誓う えちごトキめき鉄道で初の列車貸し切り結婚式

新潟県上越市のえちごトキめき鉄道の人気リゾート列車「雪月花」を式場にした結婚式が2024年5月21日、初めて行われた。貸し切りの列車内で人前挙式と披露宴が開かれ、上越地域の自然の中を新郎新婦の幸せを乗せて走った。

「雪月花」で挙式した石井健さん、幸子さん夫妻

雪月花で結婚式を挙げたのは、千葉県流山市在住の公務員、石井健さん(39)と会社員の幸子さん(37)。雪月花が運行を開始した2016年からこれまで6回も乗車するほどの大ファンで、夫妻の要望に応え、トキ鉄と平安セレモニー(上越市)の結婚式場「ザ・グランスイート」の共同企画として実施した。

ウェディングケーキはトキ鉄の駅名標をデザイン(平安セレモニー提供)

途中下車の有間川駅のホームを歩く石井さん夫妻

運行は直江津を出発して二本木で折り返し後、糸魚川で折り返し直江津に戻る4時間15分。途中、二本木駅や有間川駅などでは、招待客18人と新郎新婦が下車し、記念撮影や乾杯のセレモニーも行われた。

念願の雪月花での結婚式に幸子さんは「結婚式を列車で挙げられるだけでもありがたいことなのに、雪月花でさらに新潟のおいしい料理と奇麗な景色を家族で楽しめてうれしかった。感動しすぎて何も言えない」と感激しきり。健さんは「駅に停車する度にトキ鉄の社員の方から見送りをしていただいた。ここを新たなスタート地点として、(2両編成の雪月花にちなみ)仲良く2人で“連結”をして過ごしていけたら」と語った。

有間川駅での乾杯セレモニー

トキ鉄の鳥塚亮社長は「2人の門出がここから始まるというのは、沿線を思い出にしていただけると思う。この地域を思い出にしてもらう輪が広がってほしい」、平安セレモニーの古淵英一副社長は「20人と小規模だが、車内で挙式と披露宴を行え、何よりバックの車窓の景色がいい。パッケージ化していく」とそれぞれ話した。