直江津D51レールパーク今季営業スタート 園内に新たなイベントエリア

新潟県上越市のえちごトキめき鉄道が運営する「直江津D51(デゴイチ)レールパーク」が2024年5月3日、今シーズンの営業を開始した。元日の能登半島地震を契機に、パークのメイン施設だった機関車庫の安全性を見直し、車庫の外にイベントエリアを新設。鉄道コンテナの中で食事ができるなど新たな仕掛けを用意し、今季は11月まで月に1〜2回営業する。5月は4日も営業する。

転車台で回転するSLを見学する来場者

レールパークは、県内の鉄道発祥の地である直江津の車両基地に、2021年4月に開業した鉄道テーマパーク。旧国鉄時代から残る扇形の機関車庫「扇形庫(せんけいこ)」や転車台、蒸気機関車(SL)の乗車体験などを目玉に、全国から年間1万2000人ほどが訪れている。

1944年建築の扇形庫

これまで車両展示やグッズ販売はパーク内の大半を占める扇形庫内で行っていたが、1944年築の古い建物であることから、地震発生時の安全性を考慮し、今季はメイン施設としての使用を断念。扇形庫の外にイベントエリアとして鉄道コンテナを複数設置し、その中でグッズ販売などを行うほか、旧国鉄形車両「413系」も外に移して展示する。扇形庫内には、ヘルメット着用の上、係員が案内する見学ツアーで入ることができる。

コンテナごとにグッズ販売など多彩な企画を行うイベントエリア

鉄道コンテナ内で飲食もできる

営業初日の3日は、午前中から多くの家族連れらでにぎわい、SLの乗車体験や写真撮影などを楽しんでいた。イベントエリアでは、トキ鉄や北越急行のグッズ販売、スーパーボールすくい、社員の手作りカレーやドリンクなどを販売する「トキ鉄CAFE」などが行われ、コンテナ内で飲食を楽しむユニークな光景が広がった。

レールパークの常連という糸魚川市の男子高校生(15)は「SLを間近で見られて乗れるのが魅力。(リニューアルでは)コンテナを使っているのが斬新でいい」と話した。

グッズショップとキッズスペース

トキ鉄の鳥塚亮社長は扇形庫について「文化財級の建物なので、耐震補強は上越市で予算をつけてやってもらうしかない。それまでは多くの人に来ていただくようになった火を絶やさないよう、つないでいきたい」と話していた。

踏み切りの非常ボタンや発車ベルを押す体験スペースも

4日の営業時間は午前9時45分〜午後3時30分(最終入場午後3時)。入園料は大人300円、子供無料。SL乗車体験は午前10時5分、同11時20分、午後1時25分の3回制で料金は300円。その後の営業日は6月15日、7月27日、8月10、11日で、7、8月はナイトパークとして夜間に営業予定。9月以降は未定。

またゴールデンウィークに合わせ5月3、4日の2日間、トキ鉄全線の普通列車で小学生のこども運賃が無料となる「こども乗車無料の日」も実施している。詳しくはトキ鉄ホームページで。

www.naoetsu-d51-railpark.com