【動画】身を守る体勢は小さく丸く“ダンゴムシ”のように 妙高市立新井中央小でミサイル対応訓練

近隣国からの弾道ミサイル飛来を想定した国民保護(ミサイル対応)訓練が2024年4月23日、新潟県妙高市立新井中央小学校(小林朋広校長)で行われた。6年生67人が参加し、有事の際の行動や身の守り方などを学んだ。

新井中央小の6年生が参加したミサイル訓練

同市では本年度からミサイル対応訓練を開始しており、4月21日には桶海地区で住民を対象に初めて実施。今回2回目の開催となり、小学校では初めて行われた。

弾道ミサイルが着弾した場合、激しい爆風や破片などによって体へ大きな被害を受ける可能性があるため、身を守るための状況に応じた避難行動の重要性を児童たちから学んでもらおうと開かれた。同市危機管理室の岩銅浩基危機管理専門官と岡田隆博防災係長が指導に当たった。

サイレンの音が流れてから避難開始

訓練は弾道ミサイル攻撃に伴い、国から全国瞬時警報システム(Jアラート)が発令され、児童たちに避難指示が出される想定で行われた。岩銅危機管理専門官は頑丈な建物の中に避難し、屋内でもガラスが割れ、建物が壊れる場合もあることから、窓から離れることなどを説明。また、「身を守るためには頭を守り、体を丸く小さくし、『ダンゴムシ』のようになって」と呼び掛け、岡田係長が実演してみせた。

ダンゴムシのように体を丸める実演の様子。座布団や毛布をかぶると頭を守ってくれる

実演では、サイレンが鳴り、近隣国からミサイルが発射されたとアナウンスされた後、教員の指示で避難開始。職員には窓を閉めるように伝え、児童には防災頭巾を被って窓から離れた場所に移動し、体を小さく丸めるように指示した。児童たちは落ち着きながらも素早く行動し、避難体勢を取っていた。

頭を守り体を小さく丸める児童たち

訓練後、小林校長は「放送はよく聞き、真剣に落ち着いて行動して。自分の命を守り、周りを考えて行動することも大事」などと児童たちに伝えた。女子児童は「(サイレン音が)ちょっと怖かった。身の守り方を初めて知り、いざという時は冷静になって行動したい」と話した。

岡田係長は児童の様子を「真剣に取り組んでいた。子供たちから知ってもらうことで家庭でも共有してもらえたら。小中学生の訓練を今後広げていきたい」と述べた。

6月30日には同校を避難所とする町内などを対象にした同様の訓練が行われる予定。避難場所は同校近くの地下道を使用するという。