えちごトキめき鉄道が駅名ネーミングライツ事業開始 第1号は南高田駅の「有沢製作所前」

新潟県上越市のえちごトキめき鉄道は鉄道駅に副駅名となる愛称をつける「駅名ネーミングライツ(命名権)」事業を新たにスタートさせた。このほど同市に本社と工場を置く有沢製作所が妙高はねうまライン「南高田駅」の命名権を取得し、愛称に「有沢製作所前」と名付けられた。

有沢製作所前の愛称が入った看板

鉄道施設の有効活用のほか、新たな収入源の確保、愛称を付けることでネーミングライツ取得者の知名度向上などを狙い、2024年3月1日から募集を開始。同社が応募して任命権を取得し、同駅にはダイヤ改正が実施された3月16日から「有沢製作所前」の愛称入りの看板が設置された。

同社は同駅周辺の南本町1に本社社屋、中田原に工場がある。ネーミングライツ取得について「駅を利用する高校生から社名を知ってもらうことが大きな狙い」と同社総務部ブランド・コミュニケーション・グループの前川雅央リーダー。同駅は高田商業、高田農業、高田など各高校に通う学生が毎日利用していることから、同駅への応募を決めたという。

看板には駅名に並び、愛称が入る

愛称入りの看板設置後、SNSで話題になったり、本社にメールや電話での問い合わせがあったり反応が多数あった。前川リーダーは「人が重要な資産。高卒就職のほか、進学などで上越を離れても、地元に有沢製作所があることを思い出してもらい、就職企業の候補の一つに選んでもらいたい」。

現在、妙高はねうまラインでは南高田駅を除く9駅、日本海ひすいラインの12駅で募集している。自治体、法人のほか個人や任意団体も応募でき、表示期間は表示開始月から3年間。命名権料は年間50万円以上。このほか、駅舎の駅名看板、外部壁面駅名標などの作成や設置などにかかる費用は応募者負担が原則となる。

日頃は多くの高校生が利用する

えちごトキめき鉄道によると、県内では初の取り組みで、下鳥竹見総務課長は「(企業からの)問い合わせもある。活用を検討していただけたら」と話していた。

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