上越市の柿崎川ダムで2026年から小水力発電 民間資金による「ダムESCO事業」県内初

新潟県はこのほど、上越市柿崎区の柿崎川ダムで民間企業の資金を活用して小水力発電を行う「ダムESCO(エスコ)」事業の事業者と契約した。発電開始は2026年8月1日の予定で、同事業は県内初。

柿崎川ダム

ESCO(Energy Service Company)事業は、事業者が省エネルギーに関する診断、提案、設計・施工、運転・維持管理、資金調達、削減効果などを包括して提供する。自治体では初期投資などの出費を抑えながら公共施設に再生可能エネルギーを導入し、光熱費を削減できる。

県のダムエスコ事業では、民間企業が自己資金でダムに小水力発電設備を整備して売電収入を得る。県は民間企業に主にダム管理棟の電気料金を委託料として支払う。民間企業は売電収入と委託料で、初期投資の償却と電気料金を賄い、残りが利益となる。

契約事業者は日本工営エナジーソリューションズ(東京都)を代表者とする企業グループで、契約期間は2024年3月29日から2046年7月31日までの約22年間。小水力発電設備の最大出力は199kWで、年間発電量は約100万kWhを見込んでいる。建設工事の着工は2025年の予定。

県によると、柿崎川ダムでは2022年度で年間400万円の電気料金が、発電開始以降は年間約85万円削減できるという。

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