あられの中冷水かぶり厄除け開運祈願 上越市の常顕寺で「冬至水行大祈祷会」

新潟県上越市寺町3の常顕寺(西山要穂住職)は2023年12月17日、厄除けと開運を願う「冬至水行大祈祷会」を行った。激しくあられが降る中、ふんどし姿の僧侶が勢いよく冷水をかぶり、人々が清らかな心身で新年を迎えられるよう祈った。

あられが降る中行われた水行

新たな年に向け「心のあか」を洗い流し清める年末恒例の行事。西山住職(47)が世界三大荒行とされる「日蓮宗の大荒行」を終えたことを報告する儀式として水行を披露したところ、檀家から要望があり、2016年から毎年冬至前の日曜日に行っている。

白衣を着て水行に向かう僧侶ら

同市高田で2.6度の寒さとなった午後2時、檀家ら約50人が集まり、西山住職をはじめ、大荒行を経験した県内外の僧侶6人が本堂に向かって水行を始めた。あられに打たれながら白衣を脱いでふんどし姿になると、「水行肝文」を唱え、おけでくんだ冷水を頭から何度もかぶった。

ふんどし姿で水行肝文を唱えた

檀家の同市鴨島1の女性(80)は「1年の厄を落としてもらって、清々しく新年を迎える気持ちになった。新型コロナウイルスなど病気がなく、人が集える年になってほしい」と話していた。

参拝者一人一人に祈祷が施された

水行の後には本堂で法要が執り行われ、僧侶が参拝者一人一人に祈祷を施したほか、コロナ禍で4年ぶりの「お供物まき」も行われ、福銭や菓子が「福は内」の掛け声とともにまかれた。

4年ぶりに行われたお供物まき

西山住職は「あられは初めてで、寒さもこれまでで1番厳しかったが、新型コロナの5類移行後初の実施で、開放感があり晴れ晴れとした気持ち。笑顔あふれ、前に進めるような新年になれば」と願った。