上越市出身サッカーJ1優勝の神戸・飯野七聖選手が母校訪問 児童と触れ合いエール

新潟県上越市出身で、サッカーJ1リーグ優勝のヴィッセル神戸に所属する飯野七聖選手(27)が2023年12月13日、母校の市立高士小学校(堀川邦夫校長、45人)を訪問した。同校での学びや競技人生について講演し、夢に向かう後輩にエールを送ったほか、サッカー体験などで触れ合った。

母校の高士小で児童と触れ合う飯野選手

飯野選手は同市飯田生まれ。同校在学中の2年生から地元のジュニアチームでサッカーを始め、新潟市の中学校、高校に進みアルビレックス新潟のアカデミーで経験を積んだ。国士舘大学を卒業後の2019年にプロデビュー。昨年から現在のヴィッセル神戸に所属し、今季はクラブ創立29年目で初のJ1制覇に貢献した。ポジションはミッドフィルダー。

講演会は同校の創立150周年を記念して開かれ、全校児童と教職員のほか、保護者や地域住民約100人が参加した。

歓迎を受けながらスーツ姿で登場

同校に訪れるのは卒業以来だという飯野選手は、歓迎を受けながらスーツ姿で登壇。自身が5年生の年から始まったという郷土の偉人、川上善兵衛の生き方を学ぶ「善兵衛学習」で、地域発展のためワイン造りに生涯をかけた思いに触れ、根気のいるブドウ栽培を体験したことを「僕の『一つのことをやり遂げたい』という気持ちを作った要因の一つ。地域を思う優しさ、自分の意思を貫く強い心を学んだ」と話した。

同校での学びやサッカー人生について講演

また挫折も味わったというサッカー人生を振り返り、「本気で取り組んだことでしか本気の結果は返ってこない。今夢がない子も目の前のことを一生懸命取り組んでみることが、今後の自分にプラスになる」と語りかけた。

サイン入りのボールを一人一人に手渡した

児童には飯野選手からサイン入りのボールが一つずつ贈られ、さっそくボールを使ってパスの体験も行われた。サッカーを習っているという3年生男児(9)は「苦手なパスの練習を一緒にできてうれしかった。苦手なことも最後まで諦めないで、飯野選手のようにサッカー選手になる夢をかなえたい」と目を輝かせていた。

飯野選手とパスをする児童

飯野選手との記念撮影に笑顔

飯野選手は「小さな地域からでも自分の志一つで夢はかなえられるということを地元に還元していきたい。この経験が(児童にとって)少しでも夢を追うきっかけになれば」と願った。また今後については「次の夢は日の丸を背負って日本代表になること。ここからさらに努力を重ねて、走り続ける姿を皆さんにお見せしたい」と話していた。

同校には150周年を記念したオリジナルのユニフォームも贈られた