上越市の街頭で弁護士が平和訴え 日弁連「平和を守る全国弁護士会アクションの日」活動

 新潟県弁護士会は2023年11月22日、日本弁護士連合会の「平和を守る全国弁護士会アクションの日」に合わせ、上越市と新潟市で所属弁護士による街頭宣伝を行った。上越市では午前8時から30分間、田中淳哉弁護士(48)らが同市大手町の高田郵便局前の交差点に立ち、「憲法9条を踏まえた平和外交を進めるべき」などと訴えた。

横断幕を持ち、街頭で訴える田中弁護士ら

日弁連は日本国憲法が施行された5月3日の「憲法記念日」とは別に、今年から同憲法が公布された11月3日を平和を守る全国弁護士会アクションの日と位置付けた。11月1日から12月31日まで、全国の弁護士会が街頭宣伝やシンポジウムなどを通して広く国民に平和を呼び掛ける活動を展開している。

マイクを握った日弁連憲法問題対策本部委員でもある田中弁護士は、約1年9か月続くロシアによるウクライナへの軍事侵攻や、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエルの武力衝突を挙げ、「一旦戦争が始まれば、終わらせることはとても難しく、多くの人が犠牲になっている。憲法9条がある日本だからこそできることがある」と、通勤、通学する人たちに呼び掛けた。

また昨年、政府が弾道ミサイルに対処するため、相手の発射基地などを攻撃できる「反撃能力」の保有を明記した新たな「安全保障3文書」を閣議決定したことにも触れ、「日本の他国へのミサイル攻撃が許されれば、他国が日本をミサイル攻撃することも許されることになる。ミサイル防衛構想は、国と国との緊張が高まることはあっても、決して平和にはつながらない」などと訴えた。