新潟県上越市の中川幹太市長は2023年11月20日の定例記者会見で、先週公表した通年観光計画案について「よくできた内容」と評価した。また重点地域の高田、直江津、春日山のうち、春日山地域について来年度から取り組む考えを明らかにした。
計画「よくできた内容」と評価
計画案について所感を問われた中川市長は「上越市には、非常に深い歴史、文化がありそれを後世に引き継いでいきたい。良いものはたくさんあるが、地元の方が気付いていない」と持論を述べた上で「発表したものは計画の第一弾と捉えてほしい。通年観光にゴールはない。ずっと続いていくものだ」と説明した。計画については「よくできた内容になっている」と評価した。
春日山城跡「神聖なエリア」 一般車両進入禁止に
計画期間は2024年度から2030年度までの7年間。2025年度に謙信公祭が100回目、2030年度に上杉謙信生誕500年の節目を迎える。中川市長は「まずは春日山城と上杉謙信公は確実に進める」と述べ、来年度から取り組みを進める考えを示した。
また、計画案によると春日山城跡周辺について一般車両の進入を禁止し、「気軽に立ち入ることができない神聖なエリア」と位置付けている。中川市長も会見で「やはり春日山城の神格化、と言ったらおかしいが、特別な区域として捉えていきたい」と説明した。
計画7年間「私の任期とは関係がない」
また、通年観光計画の期間は2030年度までの7年間だが、中川市長の任期は2025年11月までで任期中には終わらない。中川市長は「行政は継続していくから私の任期とは関係がない」とした上で、「再選を考えているか」との質問には「そういうことではない。あくまで2030年度を目指しながら2025年度までの計画を立てている」と答えた。
通年観光計画をめぐっては、市と選定された業者が近密な関係にあった問題があり、11月15日に市議会の特別委員会に中間とりまとめが示された際には、議員から「市長のビジョンがない」「今までと変わらない」など厳しい声が相次いでいた。