新潟県上越市の上越妙高駅前で2023年9月16日から、自転車を時間や日単位で貸し出すレンタルサイクルサービスが始まった。駅や周辺ホテルを利用する観光客らの移動の利便性を高め、街中への回遊を促すねらいだ。
上越地域の鉄道資源を生かした観光コンテンツ作りに取り組む民間有志「上越リアル鉄道博物館プロジェクト」による事業。駅を起点とすることで鉄道ファンをはじめ外国人観光客、駅周辺のホテル滞在者などの移動ニーズに対応し、鉄道沿線に点在する観光スポットや飲食店にも気軽に足を延ばしてもらおうと、観光庁の補助金を活用して実施する。
同駅西口にあるコンテナ商業施設「フルサット」内のフルサットカフェを貸し出し、返却場所とし、それぞれ26インチの電動アシスト付き自転車4台と普通自転車2台を設置。料金は電動自転車が2時間以内880円、4時間以内1650円、1日3080円、普通自転車は550円、1100円、2200円となる。対象は身長150cm以上の人。ヘルメットは利用時間にかかわらず1回220円で貸し出す。貸し出し時間は午前9時〜午後5時で、ウェブサイトや電話で事前予約をするか、当日でも空きがあれば利用可能。11月下旬から3月上旬までの冬期は休業する。
今年中に高田、直江津駅周辺にも展開予定。レンタルサイクルを活用し、インバウンド向けに田園や日本海、雁木通りなどの風景、老舗菓子店巡りなどを楽しむガイド付きサイクルツアーも計画している。
フルサットを運営する北信越地域資源研究所代表で、同プロジェクト事務局長の平原匡さんは「駅から少し離れた観光スポットにも行きやすくなり、鉄道利用も増えるのでは。買い物や時間潰しに気軽に“ちょい乗り”してもらい、外国人観光客には日本の地方の風景を楽しんでほしい」と話している。
予約、問い合わせは同プロジェクト事務局の北信越地域資源研究所025-520-8777。
