謙信公祭入り込み猛暑で半減1万4700人 中川市長「暑さ対策や日程など実行委と検討」

新潟県上越市の謙信公祭協賛会は2023年8月24日、18〜20日に同市春日地区で開催された「第98回謙信公祭」の入り込みが1万4700人だったと発表した。昨年の3万700人より1万6000人減少して半減し、猛暑で熱中症の危険性が高いとして、主要イベントの20日の出陣行列が中止となったことなどが影響した。中川幹太市長は25日の定例記者会見で、「暑さ対策や日程について実行委員会と検討していきたい」と述べた。

出陣行列が急遽中止となり、沿道に観客がいない会場(20日午後)

今年の同祭は4年ぶりにコロナ禍前の通常規模での開催となり、みこし渡御や大民踊流しなどが復活したが、猛暑に見舞われた。対策として一部のイベントについて、熱中症警戒アラートの暑さ指数「33」以上で中止することや、熱中症予防運動指針に沿って子供の参加を見合わせることを8月中旬に決めた。

このためいずれも猛暑日となった19日の献納米合戦の子供の参加を取りやめたほか、同祭の主要イベントである20日の出陣行列を中止した。協賛会事務局の上越市観光振興課によると、出陣行列は毎年参加者以外にも沿道で観覧する人たちが大勢集まることから、入り込み減少に大きく影響したという。

記者会見する中川市長

中川市長は同祭の暑さ対策について、「将来のことを考えるとそんなに気温が下がってくることは想定できない。実行委員会が主体で動いている祭りなので、市の意見を取りまとめ、振り返りの会などで述べていきたい」と話し、暑さ対策や祭りの日程について実行委員会と検討する考えを示した。

入り込みの内訳は18日の前夜祭が800人、のろし上げ、みこし巡行、献納米合戦(猛暑で一部中止)、物産展の春日山縁天下などが行われた19日が6500人、武てい式、みこし巡行、川中島合戦の再現などが行われた20日は7400人だった。

過去5年の最多入り込み数はコロナ禍前の2019年で15万3900人。