まちの景色を市民のアートで彩る 3年目の「なおえつうみまちアート」始まる

新潟県上越市直江津地区に地域住民が企画、制作したアート作品を展示する芸術イベント「なおえつ うみまちアート 2023」が2023年8月19日、開幕した。イベントとして3年目、市民主体の企画運営となって2年目の開催。地元の子供たちや創作活動に取り組む市民が制作した絵画やアート作品を13か所に展示するほか、作品制作のワークショップやスタンプラリーなどもあり、訪れた人の回遊や交流、にぎわい創出を促す。

船見公園付近の海岸に設置された日時計をイメージした「水平線の記憶」

 

なおえつうみまちアートは、市が約7000万円の多額の予算をかけ首都圏などの現代アート作家の作品を展示した2021年の開催を経て、昨年、地元の市民有志による実行委員会が主催する市民主体のイベントに生まれ変わった。

今年は「今年も、うみまち」をチャッチフレーズに、アートで直江津を元気にしようと、地元作家による現代アートの展示数などを増やした。開催経費は、市からの交付金約150万円や県の「消費喚起・需要拡大プロジェクト」応援事業補助金約20万円、企業協賛金などで賄う。

オープニングセレモニーであいさつする重原実行委員長

初日の19日、同市西本町3の直江津ショッピングセンターエルマールでオープニングセレモニーが開かれ、重原稔実行委員長は「昨年はできるのかできないのかも分からない状況の中で、市民の力で走り始めた。今年はより多くの人に直江津のいいところや魅力を知っていただく取り組みを行い、さまざまな作品によってまちの景色を彩り、みんなで夏の直江津を盛り上げていきたい」とあいさつした。会期は9月10日までで、ワークショップなどのイベントは土日を中心に開催される。

直江津駅自由通路には海をテーマにした子供たちの作品が並ぶ

直江津の保育園、幼稚園の園児や小学生約800人が海をテーマに、魚などを描いた絵画を展示する「海の絵こども絵画展」は、直江津駅自由通路や無印良品直江津内の「なおえつ良品食堂」、直江津駅北口周辺の各商店街などで実施中で、子供たちの作品が港町を彩る。

無印良品直江津内の「なおえつ良品食堂」にも作品を展示

直江津屋台会館にはワークショップ作品や直江津の夕日特大パネルを展示

船見公園付近の海岸には、日時計をイメージし13本の丸太を砂浜に埋め込んだ「水平線の記憶」(TEAMSうみまち作)、海浜公園には松の木に青や白のビニールテープを巻いて直江津の海風を表現した「海風の松林」(市立直江津中美術部作)、直江津屋台会館入り口の芝生にはペットボトルやアルミ缶を使った「うみまちスイング」(いたずら屋尚「なお」作)、西本町3交差点横には建設廃材を使った「廃材でみんなを笑顔に あそべる空き地」(MYOKO UPCYCLE MARKET・山﨑建設作)など、アート作品が点在する。

海浜公園の「海風の松林」

直江津屋台会館入り口の「うみまちスイング」

西本町3交差点横の「廃材でみんなを笑顔に あそべる空き地」

 

またライオン像のある館や無印良品直江津内の「OpenMUJI(オープンムジ)」では、上越教育大学や創作活動に取り組む市民らの作品展が順次、開催される。作品やワークショップ、スタンプラリーなどのイベントの詳細はホームページに掲載されている。

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