猛暑と少雨で農業被害 水道水源の矢代川も干上がる 上越市と妙高市が農家に緊急支援

新潟県上越地域では猛暑と雨の少ない状況が続き、中山間地の水稲に被害が出ているとして、上越市と妙高市は2023年8月10日までに、農家への緊急支援を発表した。また妙高市の矢代川では水量が激減し、同市は水道水源としている中心部の旧新井市域の約9000戸に節水を呼び掛けている。

21日連続で降水量ゼロ 2018年以来の渇水

気象庁によると、上越市高田と大潟の降水量は7月20日から8月9日まで21日間連続で0mm。2018年以来の渇水となっている。

上越市の中山間地では水稲被害

上越市によると、中山間地域の安塚、浦川原、大島、牧、板倉、清里、吉川、名立の各区で、水田のひび割れやイネの葉が巻き上がるといった、干ばつの初期から中期段階の被害が確認されているという。

このため同市は、農家がため池などから取水するためのポンプの購入や借り上げなどの経費の一部を補助するほか、消雪用井戸1か所(頸城区)からの給水を可能にした。加えて燃料費の高騰が続いていることから、ポンプの燃料費も2分の1を補助する。畜産農家についても、畜舎の送風や散水設備の購入費の一部を補助するほか、高温対策の電気代を助成する。

申し込みや問い合わせについて、土日祝日も農政課(直通025-520-5748)で受け付ける。

10日付けで設置された上越市農地渇水対策本部の本部長の空周一農林水産部長は「稲作では収穫に向けた最後の生育時期を迎えている。ポンプの燃料代も支援に加えたので、活用してほしい」と話した。

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妙高市 水道水源の矢代川がカラカラに

妙高市では、上水道の水源となっている矢代川の水量が減り、5日から市民に節水を呼び掛けている。矢代川は南部地区を除く旧新井市のほぼ全域の上水道の約6割を賄っており、必要取水量の確保が困難になっているという。同市は対象となる旧新井市域の約9000戸に対し、風呂の残り湯の再利用や、植木などの水やりや洗車はなるべく控えるなどの節水を呼び掛けている。

水量が激減し川底が露出している妙高市の矢代川(2023年8月10日撮影)

今年4月の矢代川

農業関連ではポンプの借り上げや購入、燃料費、畜産農家の送風設備の購入費や電気代などの支援を行っている。


問い合わせは農林課農業振興係0255-74-0027

www.city.myoko.niigata.jp

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