新潟県上越市の高田城址公園で2023年7月15日、「高田城址公園観蓮会」が開幕した。例年、外堀を埋め尽くすようにハスの葉が広がり、ピンク色のかれんな花が咲くが、今年は西堀を中心に生育不良が目立つ。昨年からハスの花の数を毎週数えている市民グループは「自然の周期という状況ではないのでは」と心配している。
西堀は昨年に比べ花の数6%
6月25日から毎週日曜に花の数を調査している「高田城址公園の蓮の花数を調べる会」(吉越正勝代表)によると、7月16日の花の数は4743本で、昨年7月17日の1万5754本の30%にとどまる。北堀は昨年4432本に対し675本、西堀にいたっては昨年の3167本に対し181本とわずか6%だ。西堀橋の南側は葉もなくぽっかりと水面が出ている部分が広範囲に広がり、北側は葉は茂っているものの花やつぼみが極端に少ない。北堀はすでに花数の減少が始まっているという。
吉越さんは「大口れんこんの栽培地(長岡市)も今年は生育が遅いと聞いたので最初は安心していたが、7月になっても花が増えず、何かおかしい。堀の水も去年より濁っている」と話す。
同公園のハスは、過去にも生育不良の年が度々あり、市は水質環境の改善のほか、ハスを食害するイネネクイハムシやアメリカザリガニ、カメなどを捕獲する対策を講じてきた。今週には同会と市による話し合いも予定されている。
7月16日には朝から大勢の見物客が同公園を訪れた。長岡市から日帰りの観光ツアーで訪れた60代の女性は「観桜会は来たことがあるが、観蓮会は初めてなので楽しみにしていたのに、あまり花が咲いていなくてさみしい」と話していた。
南堀はピンク色の大輪広がる
比較的花が咲いているのは南堀だ。堀の中心部の見頃はこれからだが、遊歩道沿いには、鮮やかな緑色の葉の間に咲くピンク色の大輪を見ることができる。
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